特定技能1号で介護の人材を受け入れるときは、全分野に共通する書類のほかに、介護分野だけの書類(提出書類一覧表の第3表)を出します。会社が作るのは、誓約書(分野参考様式第1-1号)と事業所の概要書(第1-2号)の2つです。協議会の証明書と、技能・日本語の証明は、作るのではなく「出す前に確かめる」書類です。
この記事では、次の3点を中心に説明します。
- 誓約書は、宛先と作成責任者を書き、9つの誓約事項を守れる状態かを確かめる書類です
- 事業所の概要書は、外国人が実際に働く事業所について書きます。介護職員の数え方で間違えやすいです
- 協議会の証明書と技能の証明は、事業所名・有効期限・本人の経歴に合っているかを確かめます
受け入れの条件と全体の流れは親記事、申請全体の書類と提出先は一覧の記事にまとめています。
→ 特定技能「介護」の必要書類一覧|認定・変更・更新それぞれの添付書類と提出先【2026年版】
→ 【2026年版】特定技能「介護分野」受け入れの条件と流れ|試験・協議会・訪問介護
内容は、2026年10月12日に、入管庁の提出書類一覧表(第1表は2026年10月1日改定)と、運用要領(介護分野、2025年4月21日改正)で確認したものです。
この記事で扱う書類と、出す場面
介護分野だけの書類は4種類です。申請の種類によって、出すものが変わります。
| 書類 | 様式・発行元 | 認定・変更 | 更新 | 働く事業所が変わったときの届出 |
|---|---|---|---|---|
| 誓約書 | 分野参考様式第1-1号 | 必要 | 一覧表に項目なし | - |
| 事業所の概要書 | 分野参考様式第1-2号 | 必要 | 必要 | 添付する |
| 協議会の構成員であることの証明書 | 協議会 | 必要 | 必要 | - |
| 技能と日本語の証明 | 試験の実施団体など | 当てはまるもの | 一覧表に項目なし | - |
様式は、入管庁の「特定技能運用要領」のページの介護分野の欄に、PDFとWordがあります。厚労省のページにも様式が載っています。検索で古い様式が出てくることもあるので、申請の直前に最新の様式を取り直してください。
雇用契約書・雇用条件書・支援計画書など全分野に共通する書類の書き方は、次の記事で説明しています。
→ 特定技能の雇用契約書・雇用条件書の書き方|賃金の支払(別紙)まで記載例で解説
→ 特定技能1号の支援計画書の書き方|全部委託・自社支援の記載例で欄ごとに解説
(出典:第3表の1 介護分野(認定用)、第3表の1 介護分野(変更用)、第3表の1(更新用、農業・漁業を除く)、運用要領(介護分野)、出入国在留管理庁「特定技能運用要領」)
誓約書(分野参考様式第1-1号)の書き方
誓約書は、受け入れる会社(特定技能所属機関)が、介護分野の決まりを守ると約束する書類です。宛先は「出入国在留管理庁長官」で、様式に印字されています。
記入する欄
様式で書くところは、次の画像の赤い枠(A〜D)です。真ん中の大きな枠は、印字された誓約事項です。

出典:出入国在留管理庁「分野参考様式第1-1号 誓約書」
| 画像の記号 | 欄 | 書くこと |
|---|---|---|
| A | 特定技能所属機関 | 会社の氏名又は名称と住所 |
| B | 特定技能外国人 | 氏名・性別・国籍・地域・生年月日 |
| C | 作成年月日 | 誓約書を作った日 |
| D | 作成責任者 | 会社で作成に責任を持つ人 |
様式には、外国人1人分の欄があります。外国人の氏名と生年月日は、旅券や在留カードと同じ表記にそろえると、書類どうしの食い違いを防げます。
9つの誓約事項(要約)
誓約事項は9つあります。大きく3つに分けると、次のとおりです。
- 仕事と働き方:①させる仕事は身体介護(入浴・食事・排せつの介助など)と、これに付随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助など)。②利用者の居宅で働かせる場合は、告示で定めた事項を守る。③雇用契約で、労働者派遣の対象としないことを定める
- 事業所:④受け入れる事業所が介護等の業務を行う。⑤事業所の1号特定技能外国人の数が、日本人等の常勤の介護職員の総数を超えない
- 協議会と国への協力:⑥協議会の構成員である。⑦協議会で協議が調った措置をとる。⑧協議会に協力する。⑨厚生労働大臣などが行う調査・指導などに協力する
書く前に確かめること
- ②は、訪問系サービスで働かせる予定があるときの約束です。条件は次の記事を見てください。
→ 特定技能外国人が訪問介護で働く条件|実務経験1年・研修・同行訪問・適合確認書
- ③は、雇用契約書の内容と食い違っていないかを確かめます。介護分野では、派遣の形で受け入れることはできません。運用要領は、派遣した場合や派遣された人を受け入れた場合、以後5年間は特定技能外国人を受け入れられなくなるとしています
- ⑤は、事業所の概要書に書く人数と同じ考え方です。概要書の数と合っているかを確かめます
様式の注には、誓約事項を守れなくなったときは、入管庁長官と分野を所管する行政機関の長に報告すると書かれています。
(出典:分野参考様式第1-1号 誓約書、運用要領(介護分野))
事業所の概要書(分野参考様式第1-2号)の書き方
事業所の概要書は、外国人が実際に働く事業所(施設・事業)について書きます。法人全体ではなく、事業所ごとに書く点が大切です。
記入する欄
様式で書くところは、次の画像の赤い枠です。上の表の①〜③と、下の「その他特記事項」、末尾の日付・作成責任者があります。

出典:出入国在留管理庁「分野参考様式第1-2号 事業所の概要書」
| 欄 | 書くこと・確かめること |
|---|---|
| ①事業所の名称(ふりがな) | 外国人が実際に働く事業所の名前。協議会の証明書の裏面にある事業所名と合わせる |
| ②現在受け入れている1号特定技能外国人の数 | その事業所で受け入れている人数 |
| ③日本人等の常勤の介護職員の数 | 計と、4つの区分ごとの人数 |
| 2 その他特記事項 | 様式に記入の指示はない |
| 末尾 | 「事実と相違ありません」の文、年月日、作成責任者 |
②に、いま申請している本人を含めるかどうかは、様式にも運用要領にも書かれていません。迷うときは、申請先の地方入管に確かめてください。
③介護職員の数え方
③に書くのは、「介護等を主たる業務として行う常勤職員」です。区分は、日本人、介護福祉士国家試験に合格したEPA介護福祉士、在留資格「介護」の人、永住者や日本人の配偶者など身分・地位に基づく在留資格の人の4つです。告示では、特別永住者も日本人等に含まれます。
| 数に入る人 | 数に入らない人 |
|---|---|
| 介護等を主たる業務とする常勤の日本人 | 技能実習生 |
| 国家試験に合格したEPA介護福祉士 | EPA介護福祉士候補者 |
| 在留資格「介護」の人 | 留学生 |
| 身分・地位に基づく在留資格の人(永住者・日本人の配偶者など) | 事務職員、就労支援を行う職員 |
| 医療機関で、看護師などの指導の下に療養生活上の世話をする診療報酬上の看護補助者 | 看護業務を行う看護師・准看護師 |
| その看護補助者の指導を同じ病棟で行う看護師・准看護師 | - |
人数枠は事業所単位です。同じ法人の別の事業所の職員は、この事業所の数に入れません。
「常勤」の具体的な判断(短時間の職員や兼務の職員をどう扱うかなど)は、様式と運用要領には書かれていません。判断に迷う職員がいるときは、厚労省や地方入管に確かめてから書いてください。人数枠の考え方は、次の記事でも説明しています。
②と③を見比べる
②の人数が、③の計を超えていないかを確かめます。これは誓約事項⑤と同じ条件です。超える場合、その事業所では受け入れられません。
働く事業所が変わったとき
受け入れたあとに外国人が働く事業所が変わったときは、特定技能雇用契約の変更の届出をします。届出は、変更した日から14日以内です。介護分野では、雇用条件書の写しに加えて、新しい事業所の概要書を付けます。
協議会では、証明書に登録されていない事業所で働いてもらう前に、事業所の情報を申請します。手続は次の記事を見てください。
→ 特定技能「介護」の協議会入会ガイド|入会証明書の取り方・更新・外国人の登録
(出典:分野参考様式第1-2号 事業所の概要書、運用要領(介護分野)、特定技能外国人の受入れに関する運用要領)
協議会の証明書:入管に出す前に確かめること
協議会の構成員であることの証明書は、協議会が出すものです。会社が作る書類ではありませんが、出す前に次の点を確かめます。2024年6月15日以降は、初めて受け入れる場合も、在留申請のときにこの証明書が必要です。
| 確かめること | 内容 |
|---|---|
| 有効期限 | 初回は1年、更新後は4年。有効期限の4か月前から更新できる |
| 裏面 | 働く事業所の名前や種別コードなどが書かれているか(一覧表の注記) |
| 事業所名 | 概要書の①と同じ事業所か |
| 異動先 | 新しく働く事業所が登録されているか。登録のない事業所では受け入れられない |
| 証明書の名前 | 2027年5月31日までに入会・更新した場合は「介護分野における特定技能協議会証明書」として交付される |
種別コードは、協議会の入会規程の別紙「施設種別コード表」の番号です。61〜74は「訪問系サービスの従事が可能な事業所」です。訪問系サービスで働かせる場合は、証明書のほかに、外国人ごとの適合確認書が必要です。
対象となる施設の種類は、次の記事でも説明しています。
→ 介護・福祉分野で特定技能外国人が働ける対象施設の種類について解説
(出典:第3表の1 介護分野(認定用)、厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」、施設種別コード表、介護分野における特定技能協議会 手続きの流れ)
技能と日本語の証明:本人の経歴ごとにそろえるもの
技能と日本語の証明は、本人の経歴によって出すものが変わります。認定・変更で、次の4つのうち当てはまるものを出します。
| 本人の経歴 | 出す書類 | 確かめること |
|---|---|---|
| 介護福祉士養成施設を修了 | 卒業証明書の写し | - |
| EPA介護福祉士候補者として4年間の在留期間を満了 | 直近の介護福祉士国家試験の結果通知書の写し | 就労・研修を3年10か月以上修了し、合格基準点の5割以上で、すべての試験科目群で得点があるか |
| 介護の技能実習2号を良好に修了(2年10か月以上) | 介護技能実習評価試験(専門級)の実技試験の合格証明書の写し、合格していなければ評価調書 | 下の「評価調書」の節 |
| 上のどれにも当たらない | 介護の技能試験と日本語試験の証明の写し、さらに日本語能力試験(N4以上)の合格証明書か、国際交流基金日本語基礎テストの判定結果通知書の写し | 試験の名前(下の説明) |
試験の名前と結果通知書
一覧表と運用要領では、試験の名前が「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」のままで、出す書類は「合格証明書の写し」と書かれています。厚労省のページでは、2026年4月実施分から「介護特定技能評価試験(技能)」「介護特定技能評価試験(日本語)」の名前になりました。
新しい試験では、試験が終わると画面に合否が出ます。5営業日以内を目途に、専用のウェブサイトで「結果通知書」を取ります。結果通知書の有効期限は受験日から10年で、その間はウェブサイトから取り直せます。
新しい試験の結果通知書をどう出すかについて、入管庁の案内はまだ確認できませんでした。申請の前に、地方入管に確かめると安心です。
ほかに確かめること
- 介護以外の職種の技能実習2号を良好に修了した人は、日本語能力試験と日本語基礎テストの書類を省略できます。ただし、良好に修了したことを証明する書類が必要です。介護の日本語試験は免除されません
- 過去の在留申請で出していて、内容が変わらず有効期限内の書類は、省略できます。一覧表には、過去の申請の年月日と受付番号を書く欄があります
- 国家試験の結果通知書をなくしたときは、厚労省のページに再発行の案内があります
試験が免除になる条件の詳しい説明は、次の記事を見てください。
→ 技能実習から特定技能「介護」に移行するときに免除になる試験の種類と要件
(出典:第3表の1 介護分野(認定用)、運用要領(介護分野)、厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」、介護特定技能評価試験(技能)試験実施要領、介護特定技能評価試験(日本語)試験実施要領)
技能実習生に関する評価調書(参考様式第1-2号)
評価調書は、介護の技能実習2号を修了したものの、介護技能実習評価試験(専門級)の実技試験に合格していない人のときに出します。受検を申し込んだものの、病気などやむを得ない事情で受検できなかった場合は、評価調書などでその理由を説明します。
評価調書を作るのは、当時の実習実施者です。団体監理型の場合は、監理団体の欄もあります。これから受け入れる会社が自分で作る書類ではありません。
評価調書の欄
| 欄 | 書かれること |
|---|---|
| 1 対象技能実習生 | 氏名・性別・生年月日・国籍・地域・実習実施者・監理団体・職種・作業 |
| 2 技能実習の実施状況 | 月ごとの実習予定日数・出勤日数・出勤率・欠勤日数・有給取得日数 |
| 3 技能検定・技能実習評価試験 | 試験名・実施団体・受検日・合否、受けていなければその理由 |
| 4〜7 所見 | 技能実習指導員・生活指導員・技能実習責任者・監理責任者の所見 |
所見の欄は、何がどの程度できるようになったかや生活態度を、日本語能力にも触れながら具体的に書くよう、様式に注記があります。
省略できる場合
受け入れる会社が、本人を技能実習生として受け入れていた実習実施者で、過去1年以内に改善命令(旧制度の改善指導を含む)を受けていなければ、合格証明書と評価調書を省略できます。
出してもらえないとき
当時の実習実施者から評価調書を出してもらえないことがあります。そのときは、次の書類を出し、入管庁が総合的に評価することもできるとされています。まず地方入管に相談してください。
- 評価調書を出せない経緯を説明する理由書(任意の様式)
- 当時の技能実習指導員など、実習の状況を知る人が作った、実習の実施状況を説明する文書(任意の様式)
(出典:特定技能外国人の受入れに関する運用要領、参考様式第1-2号 技能実習生に関する評価調書、出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」、第3表の1 介護分野(認定用))
出す前のチェックリスト
- 事業所名が、概要書の①・協議会の証明書の裏面・雇用条件書の就業場所でそろっているか
- 概要書の②が③の計を超えていないか。③に技能実習生・EPA介護福祉士候補者・留学生・事務職員・看護師を入れていないか
- 誓約書の外国人の氏名・生年月日が、旅券や在留カードと同じか。作成責任者を書いたか
- 協議会の証明書が有効期限内で、働く事業所が登録されているか
- 技能の証明が本人の経歴に合っているか。評価調書の所見が具体的か
書類どうしの食い違いをなくしておくと、追完(追加書類の提出)を求められる原因を減らせます。
よくある質問
Q 更新のときも誓約書を出しますか。 A 更新用の第3表には、介護分野の書類として、事業所の概要書と協議会の証明書だけが載っています。誓約書の項目はありません。
Q 同じ法人の別の事業所に移ってもらうときは、何をしますか。 A 協議会で新しい事業所を登録し、入管には特定技能雇用契約の変更の届出を14日以内に出します。届出には、新しい事業所の概要書を付けます。
Q 概要書の介護職員の数に、パートの職員は入りますか。 A 様式と運用要領は「常勤職員」としていますが、短時間の職員の具体的な扱いは書かれていません。判断に迷うときは、厚労省や地方入管に確かめてください。
Q 書類は誰が入管に出せますか。 A 認定は、受入れ機関の職員などの代理人が出せます。変更・更新は、本人のほか、申請等取次者の承認を受けた会社の職員などが、本人に代わって出せます。地方出入国在留管理局に届出をした弁護士・行政書士も、取次ぎができます。
→ 申請等取次者証明書の取り方・更新|申出書と提出書類、登録支援機関が取次できる範囲【改正行政書士法対応】
(出典:第3表の1(更新用、農業・漁業を除く)、運用要領(介護分野)、特定技能外国人の受入れに関する運用要領、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請)
まとめ
- 介護分野だけの書類は、誓約書・事業所の概要書・協議会の証明書・技能と日本語の証明の4種類です
- 誓約書と概要書は会社が作ります。概要書は実際に働く事業所について書き、③の数え方に注意します
- 協議会の証明書と技能の証明は、事業所名・有効期限・本人の経歴に合っているかを確かめてから出します
- 評価調書を出してもらえないときや、判断に迷うときは、申請の前に地方入管に相談してください。個別の事情で結論が変わるときは、専門家に相談するのも一つの方法です
→ 特定技能「介護」の必要書類一覧|認定・変更・更新それぞれの添付書類と提出先【2026年版】
→ 【2026年版】特定技能「介護分野」受け入れの条件と流れ|試験・協議会・訪問介護
記事作成で参照した一次情報
- 出入国在留管理庁「特定技能運用要領」
- 特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(介護分野、2025年4月21日改正)
- 分野参考様式第1-1号 介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書
- 分野参考様式第1-2号 介護分野における業務を行わせる事業所の概要書
- 提出書類一覧表 第3表の1 介護分野(認定用)
- 提出書類一覧表 第3表の1 介護分野(変更用)
- 提出書類一覧表 第3表の1(更新用、農業・漁業を除く)
- 特定技能外国人の受入れに関する運用要領(本体)
- 出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」
- 参考様式第1-2号 技能実習生に関する評価調書
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」
- 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」
- 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」
- 厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」
- 介護特定技能評価試験(技能)試験実施要領
- 介護特定技能評価試験(日本語)試験実施要領
- 介護分野における特定技能協議会 手続きの流れ(概要)
- (入会規程別紙)施設種別コード表

