この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。
日本では地震・台風・大雨などの災害が起きることがあります。国は、家に食べ物と水を最低3日分、大きな災害に備えるなら1週間分用意しておくことをすすめています。水は1人1日3リットルが目安です。あわせて、逃げるときにすぐ持ち出せる「非常用持ち出し袋」を用意しておきましょう。
まず結論:今日からできる5つの備え
- 水を、1人1日3リットル×3日分(できれば1週間分)、家族の人数分用意する
- 食べ物を3日分(できれば1週間分)用意する。ふだん食べている物を少し多めに買っておけばよい
- トイレの備え(携帯トイレ・トイレットペーパー)と、カセットコンロなどを用意する
- 逃げるときに持ち出すものを、リュックサックに入れて、すぐ取り出せる場所に置く
- 家族と、集まる場所と連絡の方法(災害用伝言ダイヤル171など)を決めておく
(出典:首相官邸「災害に対するご家庭での備え」、政府広報オンライン「災害に事前に備える」)
なぜ備えが必要なの?
大きな災害のあとは、電気・水道・ガスが止まったり、お店で物が買えなくなったりすることがあります。農林水産省は、国が想定している首都圏の大きな地震(首都直下地震)では、元に戻るまでに電気は約6日、水道は約30日、ガスは約55日かかるという想定を紹介しています。
また農林水産省は、公的な支援物資が届き始めるのは4日目以降になると説明しています。役所などの助けがすぐに来るとは限らないので、自分の家で数日間過ごせるように準備しておくことが大切です。
(出典:農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド~単身者向け」)
家に用意しておくもの(備蓄)
水と食べ物の量の目安
| もの | 目安 |
|---|---|
| 飲み水 | 1人1日3リットルが目安。3日分(大きな災害に備えるなら1週間分) |
| 食べ物 | 3日分(大きな災害に備えるなら1週間分) |
| 生活に使う水 | 飲み水とは別に、トイレなどに使う水も用意する(ポリタンクに水道水を入れておく、お風呂の水をためておく など) |
例えば2人で暮らしていて3日分を用意するなら、飲み水は 3リットル×2人×3日=18リットルです。2リットルのペットボトルなら9本です。
農林水産省は、この3リットルを「飲む水と料理に使う水」の目安としています。水は、けがをしたところを洗う、歯をみがく、体をふくなどにも使うので、余裕をもって用意しましょう。
(出典:首相官邸「災害に対するご家庭での備え」、農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド~単身者向け」)
どんな食べ物を用意すればいい?
特別な非常食でなくても大丈夫です。農林水産省は、ふだん食べている物を少し多めに買っておくことをすすめています。コンビニやドラッグストアで買える食べ物でかまいません。例えば、次のような物です。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 主食(ごはん・めんなど) | パックごはん、カップめん、乾めん(うどん・そば・パスタなど)、シリアル、エナジーバー |
| おかず | レトルト食品(温めるだけの食品)、缶詰、魚肉ソーセージ、チーズ |
| そのほか | 野菜ジュース、カップスープ、お菓子、調味料 |
農林水産省は、カセットコンロ(持ち運べるガスこんろ)とカセットボンベ(ガスの缶)も用意するようすすめています。ボンベは1人1日1本程度が目安です。温かい物が食べられると安心でき、冬は体を温めることもできます。
赤ちゃん、お年寄り、持病のある人、食物アレルギーのある人がいる家では、農林水産省の「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」が参考になります。
(出典:農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド~単身者向け」、農林水産省「家庭備蓄ポータル」、農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」)
ローリングストック(ふだんの食べ物で備える方法)
ローリングストックとは、ふだんの食べ物を少し多めに買っておき、古い物から食べて、食べた分を買い足す方法です。こうすると、いつも一定の量が家にあり、賞味期限が切れて捨てることも減らせます。
選び方のポイント(農林水産省):
- ふだんよく食べている物や好きな物を、常温(冷蔵庫に入れなくてよい)で保存できる食品から選ぶ
- いつも行く店で、賞味期限の長さにこだわらずに選ぶ
- いつも食べる量より少し多めに買う
(出典:農林水産省「災害時にそなえる食品ストックガイド~単身者向け」)
トイレの備え
災害で水道が止まったり、下水が使えなくなったりすると、家のトイレが流せなくなることがあります。政府広報オンラインは、次のような備えをすすめています。
- 携帯トイレ(袋の中に用を足すトイレ):1日5〜6回×人数×7日分
- トイレットペーパー:1日5〜6回×人数×7日分(家族4人で8ロール〈30mのもの〉程度)
- ウェットティッシュ、消毒液、消臭スプレー、周りを明るくするランタン型のライト
(出典:政府広報オンライン「災害に事前に備える」)
そのほか家にあると役立つもの
- 停電に備えて:懐中電灯、ろうそく(倒れにくいもの)、携帯ラジオ、予備の電池、スマートフォンの予備バッテリー
- けがに備えて:ばんそうこう、包帯、ガーゼ、消毒液などの救急用品
- 台所で:ポリ袋、食品用ラップ(お皿に巻けば洗う水を節約できる)、キッチンばさみ、アルミホイル
- 寒さ・暑さに備えて:毛布、着替え
(出典:東京消防庁「非常用品として備えておくもの」、首相官邸「災害に対するご家庭での備え」、政府広報オンライン「災害に事前に備える」)
非常用持ち出し袋(逃げるときに持って行くもの)
非常用持ち出し袋は、避難するときに最低限必要な物をまとめた袋です。両手が使えるリュックサックに入れて、玄関の近くや寝室など、すぐ取り出せる場所に置いておきます。
中に入れるものの例
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 食べ物・水 | 非常食(3日分)、飲み水 |
| 明かり・情報 | 懐中電灯、携帯ラジオ、予備の電池、スマートフォンの予備バッテリー |
| けが・体調 | 救急用品、ふだん飲んでいる薬、マスク、体温計、消毒液 |
| 生活用品 | 着替え、タオル、ウェットティッシュ、ティッシュ、雨具、防寒具、手袋、生理用品 |
| お金・書類 | 現金、預金通帳、身分証明書のコピー、お薬手帳、家族の連絡先のメモ |
| 子ども・お年寄り | ミルク、おむつ、抱っこひも/入れ歯、補聴器、めがね など |
持ち出す物は人によって違います。消防庁は、持病があって薬を飲んでいる人は、病院に行けない場合に備えて、処方箋のコピーなどを用意しておくよう案内しています。お薬手帳(飲んでいる薬の記録)も役立ちます。
(出典:総務省消防庁「防災・危機管理eカレッジ 非常持出品の準備」、東京消防庁「非常用品として備えておくもの」、政府広報オンライン「災害に事前に備える」)
重すぎないようにする
政府広報オンラインは、持ち出せる重さの目安を、大人の男性で約15kg、大人の女性で約10kg、子どもやお年寄りで約6kgとしています。重すぎると早く逃げられません。水など、あとで取りに戻れる物は分けておく方法もあります。
身分証明書は持ち歩く
政府広報オンラインは、運転免許証やマイナンバーカードなどの身分証明書は、ふだんから持ち歩くよう案内しています。外出中に災害が起きることもあるので、かばんにも、スマートフォン・予備バッテリー・小さなライト・家族の連絡先のメモなどを入れておくとよいと、政府広報オンラインは案内しています。
(出典:政府広報オンライン「災害に事前に備える」、総務省消防庁「防災・危機管理eカレッジ 非常持出品の準備」)
家族との連絡方法を決めておく
災害のときは電話がつながりにくくなります。家族や友だちと、ふだんから次のことを決めておきましょう。
- 集まる場所:災害の種類や時間帯を考えて決める。家の近くだけでなく、会社や学校の近くの避難場所も確かめておく
- 連絡の方法:1つではなく、いくつか決めておく
災害用伝言ダイヤル「171」
大きな災害のときに、声の伝言を録音・再生できるしくみです。「171」に電話をかけ、案内の声に従って、伝言を録音したり聞いたりします。NTT東日本は、伝言を録音する電話番号を、家族や友だちの間で前もって決めておくようすすめています。
インターネットで文字の伝言を残せる「災害用伝言板」もあります。
ふだんでも、次の日には練習(体験利用)ができます。
- 毎月1日と15日
- 1月1日〜3日
- 1月15日〜21日(防災とボランティア週間)
- 8月30日〜9月5日(防災週間)
(出典:首相官邸「災害に対するご家庭での備え」、NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)ご利用方法」、政府広報オンライン「災害に事前に備える」)
家の中でもしておきたいこと
- 家具を壁に固定して、倒れないようにする
- 寝る部屋には、できるだけ家具を置かない。置くときは背の低いものにする
- 家具が倒れても、出入り口がふさがれないように置く
- 懐中電灯・スリッパ・笛(ホイッスル)を、寝ている場所の手が届くところに置く
(出典:首相官邸「災害に対するご家庭での備え」)
逃げる場所は、住所ごとのハザードマップで確かめておきます。調べ方は 避難場所・避難所とハザードマップの調べ方|災害の前に住所で確かめること にまとめています。
困ったとき・よくある質問
部屋がせまくて、たくさん置けないときは?
まずは3日分から始めましょう。農林水産省も、まず3日分を試しに用意し、1週間分を目標にするようすすめています。ふだんの食べ物を少し多めに買うローリングストックなら、特別な置き場所はあまりいりません。
非常食は高い物を買わないといけない?
いいえ。ふだん食べている物を、少し多めに買っておけば大丈夫だと、農林水産省は説明しています。
アパートで、家具を壁に固定してもいい?
借りている部屋では、壁に穴を開ける前に、契約書を確かめたり、大家さんや管理会社に相談したりしましょう。政府広報オンラインは、住まいの形に合わせていろいろな固定のしかたがあると説明しています(家具の下に敷く板や、粘着マットなど)。
日本語が分からなくても、災害の情報を受け取れる?
アプリ「Safety tips」など、多くの言語で災害の情報を受け取る方法があります。くわしくは 日本の災害と緊急時の基本|119番・110番、地震・津波・大雨・火山、避難と多言語の情報 を見てください。

