この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。
日本は、地震や大雨などの災害が多い国です。急病や火事のときは119番、事故や犯罪のときは110番に電話します。災害に備えて、住んでいる地域の避難場所を確かめ、外国語で情報を受け取れるようにしておきましょう。この記事では、緊急時と災害の基本を場面ごとにまとめます。
まず覚えること
- 急病・けが・火事のときは 119番、交通事故・犯罪のときは 110番 に電話する
- 家や建物の中で地震の揺れを感じたら、まず頭を守り、揺れが収まるのを待つ
- 海の近くで強い揺れを感じたら、すぐに高い場所に逃げる
- 大雨などで市区町村が避難の情報を出したら、危険な場所から安全な場所に逃げる
- ふだんから、ハザードマップ(災害が起きるおそれがある場所が書いてある地図)で避難場所と安全な道を確かめておく
- 外国語で災害の情報を受け取れるアプリ「Safety tips」をスマホに入れておく
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
場面ごとの全体の地図
| こんなとき | すること | くわしい記事 |
|---|---|---|
| 急病・けがで救急車がほしい | 119番に電話して「救急です」と言う | 日本で救急車を呼ぶには|119番のかけ方・伝えること・迷ったときの相談窓口(#7119) |
| 火事が起きた | 119番に電話して「火事です」と言う | この記事 |
| 交通事故・犯罪にあった | 110番に電話する | この記事 |
| 地震で揺れた | 頭を守る→火を消す→危ないときは避難 | 日本で地震が起きたらどうする|揺れているとき・揺れが収まったあと・ふだんの備え |
| 津波のおそれがある | すぐに海岸や河口から離れ、高い場所へ | この記事 |
| 大雨・台風で避難の情報が出た | 警戒レベルに合わせて避難 | この記事 |
| 避難場所を知りたい | ハザードマップで調べる | 避難場所・避難所とハザードマップの調べ方|災害の前に住所で確かめること |
1. 緊急のときの電話:119番と110番
119番(急病・けが・火事)
119番に電話すると、オペレーターが「火事ですか。救急ですか。」と聞きます。
| 場面 | 伝えること |
|---|---|
| 急病・けが | ①「救急です」②来てほしい場所や目印 ③具合の悪い人の症状と年齢 ④あなたの名前と連絡先 |
| 火事 | ①「火事です」②火事の場所 ③あなたの名前と連絡先 |
救急車の呼び方は、消防庁のウェブサイトで、多くの言語で確かめられます。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害、消防庁「訪日外国人のための救急車利用ガイド」)
110番(交通事故・犯罪)
交通事故や犯罪の被害など、警察官にすぐに来てほしいときは110番に電話します。オペレーターは、主に次のことを聞きます。落ち着いて、できるだけ正確に答えてください。
- いつ、どこで、何があったか
- あなたの名前、連絡先など
- 事故の相手や犯人の性別、人数、年齢、服装など
- けが人がいるかいないか
自分で電話をかけられないときは、近くにいる人に助けを求めてください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
公衆電話からもかけられる
公衆電話から、110番(警察)・118番(海上保安庁)・119番(消防)にかけられます。お金やテレホンカードはいりません。
- 赤い緊急通報ボタンがある公衆電話:受話器を上げ、ボタンを押してから番号を押す
- ボタンがない公衆電話:受話器を上げ、そのまま番号を押す
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
2. 地震
日本のまわりには複数のプレート(地球の表面をおおう大きな岩の板)があり、世界でも地震が多い地域です。
揺れているときは、いる場所によって行動が違います。家や建物の中では、丈夫なテーブルなどの下に入り、揺れが収まるまで待ちます。揺れが収まったら台所やストーブなどの火を消し、危ないときは市区町村が決めた避難場所に逃げます。
気象庁は、強い揺れが来ると予想されるときに「緊急地震速報」を出します。テレビ・ラジオ・携帯電話・防災行政無線(町に設置されたスピーカーの放送)などで流れたら、あわてずに、まず身の安全を守ってください。
外・車の中で揺れたとき、震度とマグニチュードの違い、ふだんの備えは、日本で地震が起きたらどうする|揺れているとき・揺れが収まったあと・ふだんの備えにまとめています。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
3. 津波
海の下で大きな地震が起きると、津波(海から押し寄せる大きな波)が来ることがあります。「津波の前には必ず海の水が引く」という言い伝えがありますが、必ずそうなるわけではありません。津波が来るのを見てから逃げ始めても、間に合いません。
- 海や河口(川が海に流れこむところ)の近くで強い揺れを感じたとき、または弱くても長い時間ゆっくり揺れたときは、すぐに海岸や河口から離れ、高台や避難ビルなど高い場所に逃げる
- 揺れを感じなくても、気象庁が津波警報を出したときや、市区町村が避難指示を出したときは、すぐに高い場所に逃げる
- 津波は何度もくり返し来るので、警報・注意報が解除されるまで海岸や河口に近づかない
海水浴場などでは、赤と白の格子模様の旗「津波フラッグ」で、大津波警報・津波警報・津波注意報が出たことを知らせる取り組みがあります。音が聞こえにくいときでも、目で見て分かります。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害、気象庁「津波フラッグ」)
4. 大雨・台風
日本では、台風や前線(暖かい空気と冷たい空気の境目)によって大雨が降ることがよくあります。大雨で川の水があふれたり(洪水)、山やがけが崩れたり(土砂災害)すると、大きな被害が出ることがあります。
大雨のときは、次のように行動します。
- 気象庁などが出す情報を見て、危ないと思ったら、自分で考えて避難する
- 市区町村から避難の情報が出たら、危険な場所から安全な場所に避難する
警戒レベル
市区町村や気象庁は、津波以外の水害や土砂災害が起きそうなとき、とるべき行動がすぐに分かるように「警戒レベル」をつけて情報を出します。
| 警戒レベル | すること |
|---|---|
| 1 | 災害への心構えを高める(雨や川の情報をテレビやインターネットで調べる) |
| 2 | 自分のいる場所が危ない場所か、危ないならどこにどうやって逃げるかを確かめる |
| 3(高齢者等避難) | お年寄り・障害のある人・子どもなど、逃げるのに時間がかかる人は、危険な場所から逃げる |
| 4(避難指示) | 危険な場所にいる人は、全員逃げる |
| 5(緊急安全確保) | 災害がすでに起きているか、差し迫っている。命を守るためにできる限りの行動をとる |
警戒レベル4(避難指示)が出たら、危険な場所にいる人は全員逃げます。逃げる先は、避難場所のほか、安全な親戚や知人の家、ホテル・旅館などでもよいとされています。
気象庁は、数十年に一度の大雨が予想され、重大な災害がすでに起きていてもおかしくないときに「大雨特別警報」を出すことがあります。また、浸水・洪水・土砂災害がまもなく起きそうな場所を地図で示す「キキクル(危険度分布)」をウェブサイトで出しています。スマホで自分のいる地域の危険度を確かめ、早めに避難しましょう。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
5. 火山の噴火
日本には111の活火山があります。噴火すると、命に関わる災害になることがあります。
- ふだんから、ハザードマップなどで、噴火で危なくなるおそれがある場所を確かめておく
- 山に登るときは、噴火警報や噴火警戒レベルを確かめ、登山届を出し、スマホなどの通信機器やヘルメットを用意する
- 登山中に噴火したときや噴火の情報を知ったときは、すぐに火口から離れ、山小屋・シェルター・岩陰などに逃げ、ヘルメットなどで頭を守る
- 市区町村から避難指示が出たら、安全な場所に避難する
噴火警戒レベルは、49の火山で出されています。
| 噴火警戒レベル | 意味 |
|---|---|
| 5 | 避難(危険な場所に住んでいる人は避難する) |
| 4 | 高齢者等避難(危険な場所に住んでいる人は避難の準備。逃げるのに時間がかかる人などは避難する) |
| 3 | 入山規制(山に登ってはいけない。お年寄りなどは避難の準備などをする) |
| 2 | 火口周辺規制(火口の近くに行かない) |
| 1 | 活火山であることに注意(立入禁止の場所には入らない) |
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
6. 避難のしかた
避難場所は、災害から身を守るために一時的に逃げる場所や施設です。住んでいる地域や災害の種類によって違うので、前もって確かめておきます。避難場所は、ハザードマップや市区町村のウェブサイトなどで確かめられます。調べ方は、避難場所・避難所とハザードマップの調べ方|災害の前に住所で確かめることを読んでください。
逃げるときは、次のことに気をつけます。
- 逃げる前に、必ず火を消す
- 荷物はできるだけ少なくし、背中に背負うなどして、両手を使えるようにする
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害、国土地理院「指定緊急避難場所・指定避難所データ」)
7. 家族や友だちとの連絡
大きな地震のあとなどは、電話がつながりにくくなることがあります。そのようなときは、無事かどうかを伝える「災害用伝言サービス」が用意されます。
| サービス | 使い方 |
|---|---|
| 災害用伝言ダイヤル(171) | 固定電話や携帯電話から「171」に電話し、案内の音声に従って伝言を録音・再生する |
| 災害用伝言板(web171) | パソコンやスマホで電話番号を入力し、無事かどうかの情報を登録・確認する(英語・中国語・韓国語・日本語) |
| 携帯電話会社の災害用伝言板 | 各携帯電話会社も伝言板のサービスを提供している |
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害、総務省「災害用伝言サービス」)
8. 外国語で災害の情報を受け取る
アプリ「Safety tips」
外国人旅行者向けに、災害のときに役立つ情報を知らせる無料のアプリ「Safety tips」があります。スマホに入れておくと、次のような情報が通知されます。
- 緊急地震速報
- 津波警報
- 気象などの特別警報
- 噴火速報
- 台風の情報
- 熱中症の情報
災害のときにどう行動すればいいかが分かる図(フローチャート)や、まわりの日本人と話すためのコミュニケーションカードも使えます。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
気象庁の多言語の情報
気象庁は、大雨や地震などの情報を、多くの言語でウェブサイトに出しています。
(出典:気象庁「多言語情報」)
9. ふだんからしておく備え
- 災害のときに逃げる場所を、家族と話し合っておく
- 地域の防災訓練に参加する
- 最低3日分(できれば1週間分くらい)の食べ物・飲み水や、けがの手当てに使うものを用意する
- 家具が倒れないように固定する。倒れても危なくないよう、置く場所にも気をつける
- ハザードマップで、家や職場・学校のまわりの危険と、避難場所までの安全な道を確かめておく
- 引っ越したら、新しい住所の避難場所を確かめ直す
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
困ったとき・よくある疑問
日本語がうまく話せなくても119番にかけていい?
かけてください。消防庁は、外国語の119番通報のときに、通訳を入れて三者で話せる仕組みを進めています。救急車の呼び方は、多くの言語の案内もあります。くわしくは、日本で救急車を呼ぶには|119番のかけ方・伝えること・迷ったときの相談窓口(#7119)を読んでください。
避難場所まで行くほうが危ないと思うときは?
すでに洪水が起きているときなど、避難場所まで行くことが、かえって危ないこともあります。そのようなときは、近くの丈夫な建物に逃げるか、それも難しいときは家の2階以上の少しでも安全な場所に移り、命を守る行動をとってください。ふだんからハザードマップで避難場所と安全な道を確かめておくと、あわてずにすみます。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)
近所の人とどう助け合えばいい?
災害のときは、近所の人どうしの助け合いが大切です。とくに、一人で暮らすお年寄りや体の不自由な人などに声をかけ、協力してください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第10章 緊急・災害)

