特定技能1号の支援計画書の書き方|全部委託・自社支援の記載例で欄ごとに解説

特定技能1号の支援計画書の書き方|全部委託・自社支援の記載例で欄ごとに解説
  • URLをコピーしました!
この記事の監修者:安藤祐樹
申請取次行政書士
きさらぎ行政書士事務所代表。20代の頃に海外で複数の国を転々としながら農業や観光業などに従事し、多くの外国人と交流する。その経験を通じて、帰国後は日本で生活する外国人の異国での挑戦をサポートしたいと思い、行政書士の道を選ぶ。現在は入管業務を専門分野として活動中。愛知県行政書士会所属(登録番号22200630号)

1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)は、在留資格認定証明書交付申請(認定)と在留資格変更許可申請(変更)で出す書類です。2025年4月1日から、市区町村の共生施策を確かめて書く欄(Ⅴ)が加わりました。義務的支援にかかる費用は、登録支援機関への委託費を含めて、外国人本人に負担させることはできません。

入管庁は、様式と3種類の記載例(全部委託・自社支援・複数人)を公開しています。記載例をもとに書けますが、次の4点で迷いやすいです。

  • 支援の全部を登録支援機関に委託するか、自社で支援するかで、書く欄が変わる
  • 支援内容(Ⅳ)の「実施予定」と「委託の有無」の付け方
  • 居住費の説明、オンライン面談、共生施策の欄
  • 日本語版と翻訳版の作成と、本人の署名

雇用契約書・雇用条件書の書き方は、別の記事で説明しています。

内容は、2026年10月12日に、出入国在留管理庁(入管庁)の様式・記載例・運用要領で確認したものです。

Table of Contents

まず確認:支援計画書はいつ・誰が作り、どう使うか

支援計画書は、特定技能1号の外国人を受け入れる会社(特定技能所属機関)が作ります。支援の全部を登録支援機関に委託する場合でも、作成の主体はあくまで会社です。登録支援機関は、必要に応じて作成を補助できます。

申請支援計画書(第1-17号)支援委託契約に関する説明書(第1-25号)
認定必要支援の全部を登録支援機関に委託するとき
変更必要支援の全部を登録支援機関に委託するとき
更新一覧表に項目なし一覧表に項目なし

一覧表(第1表、2026年10月1日改定)では、支援計画書に「申請人の署名」と「申請人が十分に理解できる言語での記載」が必要とされています。更新の第1表には、支援計画書の項目がありません。

計画書に書いた支援は、実施する義務があります。義務的支援は、全部を書いて全部を行います。義務ではない任意的支援も、計画書に書けば実施する義務が生じます。ただし、技能実習2号などから変更する人で、状況から見て明らかに不要な支援は除かれます。

様式はExcelで、入管庁の「特定技能関係の申請・届出様式一覧」にあります。申請書類への押印は、原則として不要です。申請全体の書類の例は、次の記事を見てください。

→ 特定技能「介護」の必要書類一覧|認定・変更・更新それぞれの添付書類と提出先【2026年版】

(出典:特定技能関係の申請・届出様式一覧、第1表(認定用、令和8年10月1日改定)、第1表(変更用、令和8年10月1日改定)、第1表(更新用、令和8年10月1日改定)、1号特定技能外国人支援に関する運用要領、特定技能外国人の受入れに関する運用要領)

全部委託と自社支援で書く欄の違い

様式は、Ⅰ支援対象者、Ⅱ特定技能所属機関、Ⅲ登録支援機関、Ⅳ支援内容、Ⅴ共生施策関係と、末尾の署名欄でできています。全部委託か自社支援かで、書く欄が次のように変わります。

欄全部委託自社支援(一部委託を含む)
Ⅰ 支援対象者書く書く
Ⅱ 1〜3 会社の名称・住所など書く(記載例では3は記載不要)書く(3は2と違う場合)
Ⅱ 4 支援業務を行う体制の概要書かない書く
Ⅲ 登録支援機関書く書かない
Ⅳ 支援内容1〜9書く(委託の有無はすべて「無」)書く
Ⅴ 共生施策関係・署名欄書く書く

様式の1枚目は次の画像のとおりです。Ⅱ4は、自社支援のときだけ書く欄です。

1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)の1枚目。Ⅰ 支援対象者、Ⅱ1〜3 会社の名称・住所など、Ⅱ4 支援業務を行う体制の概要(自社支援のときだけ書く)(赤い枠と説明は編集部が追加)
1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号)の1枚目。Ⅰ 支援対象者、Ⅱ1〜3 会社の名称・住所など、Ⅱ4 支援業務を行う体制の概要(自社支援のときだけ書く)(赤い枠と説明は編集部が追加)
出典:出入国在留管理庁「参考様式第1-17号 1号特定技能外国人支援計画書」

全部委託のとき(Ⅲ)

Ⅲには、委託する登録支援機関の情報を書きます。登録番号、登録年月日、名称、住所、代表者、支援を行う事務所、支援責任者、支援担当者の数などです。登録年月日は、登録簿の「支援業務を開始する予定年月日」を書くよう、記載例で案内されています。

Ⅲの欄は次の画像のとおりです。1・2が登録番号と登録年月日、3〜6が名称・住所・代表者・支援を行う事務所、7が支援責任者と支援担当者の数などです。

支援計画書(参考様式第1-17号)のⅢ 登録支援機関の欄。1・2 登録番号・登録年月日、3〜6 名称・住所・代表者の氏名・支援を行う事務所の所在地、7 支援業務を行う体制の概要(支援責任者・支援担当者の数など)(赤い枠と説明は編集部が追加)
支援計画書(参考様式第1-17号)のⅢ 登録支援機関の欄。1・2 登録番号・登録年月日、3〜6 名称・住所・代表者の氏名・支援を行う事務所の所在地、7 支援業務を行う体制の概要(支援責任者・支援担当者の数など)(赤い枠と説明は編集部が追加)
出典:出入国在留管理庁「参考様式第1-17号 1号特定技能外国人支援計画書」

登録支援機関は、委託された支援をさらに別の人に委託できません。このため、Ⅳの「委託の有無」はすべて「無」になります。支援の全部を、複数の登録支援機関に分けて委託することもできません。

自社支援のとき(Ⅱ4)

Ⅱ4には、支援責任者の氏名と役職、支援担当者の数、支援の中立性の有無などを書きます。中立性とは、支援責任者と支援担当者が、支援する人に指揮命令をする立場にないことです。

自社で支援するには、支援体制の基準を満たす必要があります。たとえば、過去2年間に就労資格などの外国人を適正に受け入れた実績があり、支援責任者と事業所ごとに1名以上の支援担当者を選ぶことです。基準を示す書類は、別の一覧表(第2表)で出します。支援の一部を外部に委託できるのも、この基準を満たす会社だけです。

Ⅰ欄と複数人の申請

Ⅰには、氏名・性別・生年月日・国籍を書きます。支援内容が同じ人を同時に申請するときは、氏名欄に「別紙の名簿のとおり」と書き、名簿を付けられます。名簿には署名日と署名の欄が必要です。この場合も、計画書は全員に渡します。

(出典:参考様式第1-17号(様式)、記載例:全部委託、記載例:自社支援、記載例:複数人、特定技能外国人の受入れに関する運用要領、1号特定技能外国人支援に関する運用要領)

Ⅳ 支援内容の欄に共通する書き方

Ⅳの1〜9は、どの欄も「実施予定」「委託の有無」「担当者」を埋める形です(実施方法の欄は1〜4と9)。入管庁のページは義務的支援を10項目で数えます。様式の9つの欄との対応は次のとおりです。

義務的支援10項目様式の欄
1 事前ガイダンスⅣ1
2 出入国する際の送迎Ⅳ2
3 住居確保・生活に必要な契約支援Ⅳ3
4 生活オリエンテーションⅣ4
5 公的手続等への同行Ⅳ4のb
6 日本語学習の機会の提供Ⅳ5
7 相談・苦情への対応Ⅳ6
8 日本人との交流促進Ⅳ7
9 転職支援(人員整理等の場合)Ⅳ8
10 定期的な面談・行政機関への通報Ⅳ9

Ⅳ1(事前ガイダンス)のページで、欄の位置を示します。画像のA 実施予定、B 委託の有無、C 担当者(一部委託のときは委託先)、E 自由記入欄は、どの欄にもあります。D 実施方法は1〜4と9、F 実施言語は1・4・6・9の欄にあります。

支援計画書(参考様式第1-17号)のⅣ1 事前ガイダンスの欄。A 実施予定、B 委託の有無、C 支援担当者または委託を受けた実施担当者(氏名・役職、委託の場合は住所)、D 実施方法、E 自由記入欄、F 実施言語(赤い枠と説明は編集部が追加)
支援計画書(参考様式第1-17号)のⅣ1 事前ガイダンスの欄。A 実施予定、B 委託の有無、C 支援担当者または委託を受けた実施担当者(氏名・役職、委託の場合は住所)、D 実施方法、E 自由記入欄、F 実施言語(赤い枠と説明は編集部が追加)
出典:出入国在留管理庁「参考様式第1-17号 1号特定技能外国人支援計画書」

実施予定:「有」は時期、「無」は理由

「有」なら、実施する時期を簡潔に書きます。「無」なら、実施しない理由を括弧の中に書きます。理由は、不要だと分かる具体的な事実にします。例です。

  • 有(在留資格変更許可の後、1週間以内)
  • 無(日本に在留中で、入国の予定がないため)
  • 無(本人名義の口座を開設済みで、今後も使うため)
  • 無(当社は職業紹介事業の許可・届出がないため)

委託の有無と担当者の欄

「委託の有無」は、会社が支援の一部を第三者に委託するときだけ「有」にします。自社で行う場合と、登録支援機関に全部を委託する場合は「無」です。

担当者の欄には、自社支援と全部委託では、支援担当者の氏名と役職を書きます。一部を委託するときは、委託先の氏名と所在地を書きます。Ⅳ9は、支援責任者か支援担当者を書きます。

実施言語と自由記入欄

実施言語の欄は、Ⅳ1・4・6・9にあります。この4つ(9は面談)は、本人が十分に理解できる言語で行う決まりです。支援担当者以外が通訳するときは、通訳者の所属と氏名も書きます。

自由記入欄には、任意的支援や、共生施策を踏まえた支援を書きます。書いた支援は、実施する義務が生じます。

(出典:1号特定技能外国人支援・登録支援機関について、参考様式第1-17号(様式)、記載例:全部委託、1号特定技能外国人支援に関する運用要領)

Ⅳ1〜9 欄ごとのポイント

要領に書かれた時間や回数の目安とあわせて、表にまとめます。

欄書く中身要領の目安・注意
1 事前ガイダンス労働条件、活動内容、入国手続、保証金・違約金の禁止、外国の機関に払った費用、費用を負担させないこと、送迎・住居・相談体制、支援担当者の連絡先(a〜j)申請の前に実施。3時間程度が必要と考えられる
2 送迎到着空港と送迎方法、出国予定空港出国時は保安検査場の前まで同行
3 住居・契約住居の確保の方法(a〜c)、住居の概要、口座・携帯電話・ライフライン居室は1人当たり7.5㎡以上
4 生活オリエンテーション生活一般、届出の手続と同行、相談先、医療機関、防災・防犯、法的保護(a〜f)少なくとも8時間以上が必要と考えられる
5 日本語学習日本語教室の案内、教材・オンライン講座、講習の機会(a〜c)本人の希望にそって、いずれかの方法で
6 相談・苦情対応の方法、曜日ごとの対応時間、緊急時の連絡方法勤務日に週3日以上、休日に週1日以上
7 交流促進地域の交流の場・自治会の案内、地域の行事の案内必要に応じて同行
8 転職支援次の受入れ先探しの支援(a〜d)、有給休暇(e)、行政手続の情報(f)、代わりの支援者(g)会社の都合で契約を解除する場合
9 面談・通報本人と監督者との面談、情報の再提供、労働基準監督署・地方入管への通報それぞれ3か月に1回以上

1 事前ガイダンス

事前ガイダンスは、認定の申請の前(日本にいる人は変更の申請の前)に行います。対面か、テレビ電話などで本人確認をして行います。書類の郵送やメールだけでは認められません。転職して特定技能1号へ変更する場合も、改めて必要です。

→ 特定技能の転職手続き|在留資格変更の流れと審査期間、申請中は働ける?

要領では、3時間程度行うことが必要と考えられています。技能実習生などを同じ会社で引き続き雇う場合でも、1時間に満たないときは、適切に行ったとはいえないとされています。実施後は、事前ガイダンスの確認書(参考様式第5-9号)に署名をもらい、支援を行う事務所に置きます。

2 出入国する際の送迎

入国時は、空港などと事業所(または住居)の間を送迎します。出国時は、空港の保安検査場の前まで同行します。すでに日本にいる人が変更する場合、入国時の送迎は対象になりません。

登録支援機関が社用車などで送迎するときは注意が必要です。道路運送法の許可がない場合は(生活支援と一体で行う運送などを除き)違反となる可能性が高いため、公共交通機関を使うよう要領に書かれています。

3 住居の確保・生活に必要な契約

アのa〜cは、住居を確保する方法です。aは本人が借りる、bは会社が借り上げて提供する、cは会社の所有する社宅を提供する方法です。

dには、住居の概要を書きます。申請の時点で確保しているかどうか、居室の広さ、同居する人数(本人を含む)です。居室は1人当たり7.5㎡以上が必要です。技能実習2号などから変更し、会社がすでに確保している社宅に住み続ける場合でも、寝室は1人当たり4.5㎡以上が必要です。ロフトは居室に含みません。

イは、口座・携帯電話・電気や水道などの契約の補助です。技能実習2号などから変更する人で、すでに口座などがあり明らかに不要なら、実施しなくてもかまいません。

4 生活オリエンテーション

入国の後(変更の人は変更許可の後)、遅れずに行います。要領では、少なくとも8時間以上が必要と考えられています。同じ会社で引き続き雇い、生活環境が変わらない人でも、4時間に満たないときは適切とはいえないとされています。

bの「届出その他の手続」の同行が、義務的支援10項目の「公的手続等への同行」に当たります。実施後は、確認書(参考様式第5-8号)に署名をもらって置いておきます。

5〜7 日本語学習・相談・交流

日本語学習は、a〜cのうち本人の希望に合う方法で支援します。使わない方法は「無」にして、理由を書きます。

相談・苦情は、勤務形態に合わせて、1週間のうち勤務日に3日以上、休日に1日以上対応することが求められます。就業時間外(夜間)にも対応できることが求められます。緊急時にいつでも連絡を受けられる体制は「望まれる」とされています。

8 転職支援

会社の都合(人員整理や倒産など)で契約を解除する場合の支援です。a〜dのいずれかに加えて、eの有給休暇とfの行政手続の情報提供は、どちらも行う必要があります。職業紹介の許可などがなければ、dは「無」にして理由を書きます。支援の全部を自社で行う会社は、倒産などに備えて、代わりに支援する人を確保します(g)。

9 定期的な面談・行政機関への通報

本人と、その監督をする立場の人(上司など)の、それぞれと3か月に1回以上面談します。実施予定には、面談する月(例:2月・5月・8月・11月)を書きます。面談の後は、定期面談報告書(参考様式第5-5号・第5-6号)を作ります。

(出典:1号特定技能外国人支援に関する運用要領、参考様式第1-17号(様式)、記載例:全部委託、記載例:自社支援)

居住費の欄(Ⅳ3):徴収額と「適正な額」の説明の書き方

居住費を取る場合は、①徴収の有無、②1か月当たりの額、③自己所有か借上げか、④その額が適正であることの説明を書きます。②〜④は、①で「有」にしたときだけ書きます。

様式では、Ⅳ3のd(住居の概要)の右側にある①〜④の欄です(次の画像)。

支援計画書(参考様式第1-17号)のⅣ3 dの居住費の欄。① 居住費の徴収の有無、② 1か月当たりの額、③ 自己所有物件か借上物件か、④ 適正な額であることの説明(赤い枠と説明は編集部が追加)
支援計画書(参考様式第1-17号)のⅣ3 dの居住費の欄。① 居住費の徴収の有無、② 1か月当たりの額、③ 自己所有物件か借上物件か、④ 適正な額であることの説明(赤い枠と説明は編集部が追加)
出典:出入国在留管理庁「参考様式第1-17号 1号特定技能外国人支援計画書」

借上物件の場合

上限は、借上げに要する費用を、入居する特定技能外国人の人数で割った額です。借上げ費用には、管理費・共益費を含めます。敷金・礼金・保証金・仲介手数料・更新手数料・途中解約金などは含めません。

計算の例です(数字は説明のための仮のものです)。管理費・共益費を含めて月120,000円で借りた部屋に、3人が入居するとします。1人当たりの上限の目安は、120,000円÷3人=40,000円です。④には、借上げ費用・入居人数・割り算の結果を書くと伝わりやすくなります。

自己所有物件の場合

実際に建設・改築などにかかった費用、物件の耐用年数、入居人数などから、合理的な額を出します。土地の購入や造成の費用は含めません。会社が社宅を貸すことで、利益を得てはいけません。

そのほかの注意

  • 家具・家電などの備品や火災保険などを定期的に取る場合は、利益が本人に帰属し、本人が理解して合意していることなどが条件です
  • 本人が借りる場合(a)の敷金・礼金は、原則として本人の負担です。ただし、家賃債務保証業者の保証料は会社などが負担します
  • 雇用条件書の別紙「賃金の支払」で居住費を控除するときは、計画書の月額と食い違いがないか確かめましょう

(出典:1号特定技能外国人支援に関する運用要領、参考様式第1-17号(様式))

定期面談をオンラインにするとき(Ⅳ9と末尾の署名欄)

面談は、面談する相手が同意していれば、オンラインでも行えます。Ⅳ9の実施方法で「対面」か「オンライン」にチェックします。本人の同意は、Ⅳ9の記載と、末尾の署名欄(オンラインか対面かの希望)で確かめます。監督者の同意は、任意の様式で確かめてかまいません。

対面で行う必要がある場合

  • 相手がオンラインに同意していないとき、または対面を希望したとき
  • オンライン面談で、待遇などの問題や第三者の介入が疑われるとき

オンライン面談は録画し、雇用契約の終了の日から1年以上保管します。地方出入国在留管理局(地方入管)から求められたら見せます。

義務と「望まれる」の違い

要領は、次の点を「望まれる」としています。義務とは書かれていません。

  • 受入れ後の初めての面談と、面談担当者が変わった後の初めての面談は、対面で行う
  • オンラインを使う場合も、1年に1回以上は対面で行う

面談は、支援責任者か支援担当者が行います。全部委託の場合を除いて、第三者には委託できません。通訳人などを同席させることはできます。すでに実施中の計画で、面談をオンラインに切り替えるだけなら、変更の届出は不要です。ただし、同意を確かめた書面は保存します。

(出典:1号特定技能外国人支援に関する運用要領、参考様式第1-17号(様式))

Ⅴ 共生施策関係の書き方(と協力確認書との違い)

Ⅴは、2025年4月1日の制度改正で加わった欄です。古い解説や様式にはありません。

事業所の所在地と、本人の住居地の市区町村が行う共生施策を確かめて書きます。共生施策とは、行政サービス、交通・ごみ出しのルール、医療、防災、地域のイベント、日本語教室などの取組です。観光客向けの案内のように、支援と関係のないものは対象外です。

Ⅴの欄は次の画像のとおりです。Aは事業所の所在地の市区町村で、確認日と確認方法も書きます。Bは住居地で、同じなら「同上」に、違う市区町村ならその名前・確認日・確認方法を書きます。

支援計画書(参考様式第1-17号)のⅤ 共生施策関係の欄。A 事業所の所在地の市区町村(確認日・確認方法・備考)、B 住居地の市区町村(同上か、異なる市区町村)(赤い枠と説明は編集部が追加)
支援計画書(参考様式第1-17号)のⅤ 共生施策関係の欄。A 事業所の所在地の市区町村(確認日・確認方法・備考)、B 住居地の市区町村(同上か、異なる市区町村)(赤い枠と説明は編集部が追加)
出典:出入国在留管理庁「参考様式第1-17号 1号特定技能外国人支援計画書」
項目書き方
市区町村名事業所の所在地と住居地。住居地が同じなら「同上」
確認日2025年4月1日以降、初めての在留申請の日までの日付
確認方法基本はホームページの閲覧
備考事業所が複数あるときは、主な事業所以外をここに

共生施策を踏まえた支援は、Ⅳ1〜9に関わるものなら、各欄の自由記入欄に書きます。例:「日本語学習の相談があれば、市が開く日本語教室を案内する」。それ以外の取組は、Ⅴの備考欄に書きます。

協力確認書は別の書類

協力確認書は、市区町村に出す書類で、支援計画書とは別です。初めて受け入れるときは、雇用契約を結んだ後、認定・変更の申請の前に出します。提出先は、事業所の所在地と住居地の市区町村で、Ⅴに書く市区町村と同じです。在留申請では、申請書(所属機関作成用)に提出日と提出先を書けば足ります。写しを入管に出す必要はありません。

(出典:特定技能制度における地域の共生施策に関する連携、同 Q&A、1号特定技能外国人支援に関する運用要領、特定技能外国人の受入れに関する運用要領)

言語と署名:日本語版と翻訳版を作り、説明してから署名

支援計画書は、日本語と、本人が十分に理解できる言語の両方で作ります。そして写しを本人に渡し、内容を説明して、理解したことの署名をもらいます。理解できる言語は母国語に限りませんが、内容を余すことなく理解できる言語である必要があります。

日本語版は、入管庁の様式一覧にある現行の様式(参考様式第1-17号)で作ります。様式は改定されることがあるので、申請の直前に最新版を確かめてください。

入管庁は、本人に内容をよく理解してもらい、署名をもらう必要がある様式などを、英語と9か国語に翻訳して公開しています。言語は、ベトナム語・タガログ語・インドネシア語・タイ語・ミャンマー語・カンボジア語・モンゴル語・ネパール語・中国語です。支援計画書もその対象です。翻訳様式がない言語でも、本人が十分に理解できる言語で作る必要があります。

末尾の署名欄の内容は次のとおりです。

  • 会社:共生施策を踏まえて支援を行うこと、翻訳して渡し説明したこと。会社の名称と作成責任者の氏名
  • 本人:面談の方法の説明を受け、オンラインか対面かを選ぶ欄。何語の翻訳文を受け取り、説明を受けて理解したかの欄。署名日と署名

画像のAが会社の欄、B〜Dが本人の欄です。

支援計画書(参考様式第1-17号)の末尾の署名欄。A 会社の名称・作成責任者の氏名、B 受け取った翻訳文の言語、C 定期的な面談の方法の希望(オンライン・対面)、D 本人の署名日・署名(赤い枠と説明は編集部が追加)
支援計画書(参考様式第1-17号)の末尾の署名欄。A 会社の名称・作成責任者の氏名、B 受け取った翻訳文の言語、C 定期的な面談の方法の希望(オンライン・対面)、D 本人の署名日・署名(赤い枠と説明は編集部が追加)
出典:出入国在留管理庁「参考様式第1-17号 1号特定技能外国人支援計画書」

(出典:1号特定技能外国人支援に関する運用要領、特定技能関係の申請・届出様式一覧、参考様式第1-17号(様式))

提出前のチェックと、提出後に計画を変えたとき

提出前のチェック

  • 全部委託はⅢ、自社支援はⅡ4を書いたか
  • 「無」の欄すべてに、括弧で理由を書いたか
  • 委託の有無は、一部委託のときだけ「有」になっているか
  • 居住費の月額と説明が、雇用条件書の内容と食い違っていないか
  • Ⅴの市区町村名・確認日・確認方法を書いたか
  • 署名欄で、面談の方法の希望と翻訳の言語が埋まっているか
  • 全部委託なら、支援委託契約に関する説明書(第1-25号)を付けたか

説明書(第1-25号)には、登録支援機関の名称(登録簿のとおり)と登録番号、契約年月日、委託料(1名当たりの月額)、契約期間などを書きます。

提出後に計画を変えたとき

支援計画を変えたときは、軽微な変更を除き、変更した日から14日以内に届け出ます(支援計画変更に係る届出書、参考様式第3-2号)。届出が必要な例は次のとおりです。

  • 支援責任者の役職の変更、支援担当者の数が減ったとき
  • 支援内容の変更、実施予定を「無」にするとき、委託の有無や委託先の変更
  • 実施言語の変更(Ⅳ1・4・6・9)、生活オリエンテーションの実施予定時間の変更、面談の時期の変更
  • Ⅴの共生施策関係や、自由記入欄に書いた共生施策の取組の変更

登録支援機関を替えるときや、自社支援に切り替えるときは、支援委託契約の届出も必要です。届出の全体は、次の記事で説明しています。

→ 特定技能の届出 年間ガイド|定期届出(4〜5月)と随時届出(14日以内)の全体像

誰が作り、誰が出すか

計画書は会社が作り、登録支援機関は作成を補助できます。在留申請を本人に代わって出せる人は、次の記事で説明しています。

→ 申請等取次者証明書の取り方・更新|申出書と提出書類、登録支援機関が取次できる範囲【改正行政書士法対応】

個別の事情で書き方が変わることがあります。迷う場合は、提出先の地方入管や、行政書士などの専門家に相談してください。

(出典:特定技能外国人の受入れに関する運用要領、参考様式第1-25号 記載例、特定技能制度における地域の共生施策に関する連携に係るQ&A)

よくある質問

Q 更新のときも、支援計画書を出しますか。 A 2026年10月1日改定の更新用の第1表には、支援計画書の項目がありません。計画の内容を変えたときは、軽微な変更を除き、14日以内に届け出ます。

Q 技能実習から変更する人は、入国時の送迎や住居の欄を「無」にしてよいですか。 A すでに日本にいる人の入国時の送迎は、対象になりません。住居や口座も、明らかに不要なら「無」にして理由を書けます。ただし、住居から出なければならなくなったときは、新しい住居の確保の支援が必要です。

Q 定期面談は、すべてオンラインでよいですか。 A 相手の同意があれば、オンラインで行えます。対面を希望されたときは、対面で行います。初めての面談の対面や、1年に1回以上の対面は「望まれる」とされています。

Q 登録支援機関への委託料を、本人の給与から引けますか。 A できません。義務的支援の費用は、登録支援機関への委託費を含めて、本人に直接・間接に負担させてはいけません。

(出典:第1表(更新用、令和8年10月1日改定)、1号特定技能外国人支援に関する運用要領、特定技能外国人の受入れに関する運用要領、参考様式第1-17号(様式))

まとめ

  • 全部委託はⅢ、自社支援はⅡ4を書きます。全部委託では、委託の有無はすべて「無」です。
  • 実施予定は、「有」なら時期、「無」なら具体的な理由を書きます。
  • 居住費の上限、オンライン面談の同意、共生施策の欄(Ⅴ)に注意します。
  • 計画書は日本語と本人が理解できる言語で作り、説明してから署名をもらいます。

記事作成で参照した一次情報

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

監修者

安藤祐樹のアバター 安藤祐樹 申請取次行政書士

きさらぎ行政書士事務所代表。20代の頃に海外で複数の国を転々としながら農業や観光業などに従事し、多くの外国人と交流する。その経験を通じて、帰国後は日本で生活する外国人の異国での挑戦をサポートしたいと思い、行政書士の道を選ぶ。現在は入管業務を専門分野として活動中。愛知県行政書士会所属(登録番号22200630号)

Table of Contents