建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録|特定技能外国人と受入れ企業に求められること

建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録|特定技能外国人と受入れ企業に求められること
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この記事の監修者:安藤祐樹
申請取次行政書士
きさらぎ行政書士事務所代表。20代の頃に海外で複数の国を転々としながら農業や観光業などに従事し、多くの外国人と交流する。その経験を通じて、帰国後は日本で生活する外国人の異国での挑戦をサポートしたいと思い、行政書士の道を選ぶ。現在は入管業務を専門分野として活動中。愛知県行政書士会所属(登録番号22200630号)

建設分野で特定技能1号の外国人を雇用するには、受入れ企業の「CCUS事業者登録」と、外国人本人の「CCUS技能者登録」の両方が必要です。受入れ企業は、事業者IDを取得してからでないと、国交省の受入計画を申請できません。技能者登録の料金は、インターネット申請で簡略型2,500円、詳細型4,900円(税込)です。

外国人本人の技能者IDの書類は、国内在留者であれば受入計画の申請時に提出します。海外から入国する人は、入国後に登録し、原則として入国後1か月以内に国交省へ提出します。

この記事で分かること:

  • CCUSとは何か、特定技能(建設)でなぜ登録が必要か
  • 受入れ企業がすること(事業者登録)と、外国人本人がすること(技能者登録)
  • 国内在留者と海外から入国する人で異なる、書類の提出時期
  • 簡略型と詳細型のどちらで登録するか
  • 登録のしかた、本人確認の書類、費用とJACの支援
  • 登録後の注意点

内容は、2026年10月19日に、運用要領(建設分野)、国交省の申請の手引き、建設業振興基金とJACの公式ページで確認したものです。受入計画の全体の流れは、次の記事で説明しています。

→ 建設特定技能受入計画とは?認定の流れ・必要書類・審査期間を国交省の手引きをもとに解説

Table of Contents

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは:特定技能でなぜ必要か

CCUSは、建設現場で就業する技能者の経験と資格を記録する、業界共通のしくみです。特定技能(建設)では、受入れ企業と1号の外国人の両方の登録が、国交大臣が受入計画を認定する要件になっています。

CCUSのしくみ

CCUSは、一般財団法人建設業振興基金が運営しています。技能者は、本人確認を経て登録し、ID(技能者ID)の付いたカードを受け取ります。そのうえで、次のことを記録します。

  • いつ、どの現場で、どの職種で、どの立場(職長など)で就業したか(就業履歴)
  • 持っている資格や、受けた講習

基金は、技能者にとって、自分の資格や就業履歴を証明できることを利点に挙げています。就業する現場が変わっても、記録は本人のIDに残ります。

特定技能で求められる理由

国交大臣の告示は、次の2つを受入計画の認定の要件としています。

  • 受入れ企業(特定技能所属機関)がCCUSに登録していること
  • 1号の外国人をCCUSに登録すること

運用要領は、CCUSを使うと次の効果があると説明しています。

  • 日本人と同じ客観的な基準で、技能と経験に応じた賃金を支払えるようになる
  • 工事現場ごとに、外国人の在留資格・安全資格・社会保険の加入状況を確認できる
  • 不法就労を防げる

(出典:運用要領(建設分野)、建設業振興基金「CCUSについて」)

受入れ企業に求められること:CCUSの事業者登録

受入れ企業は、受入計画を申請する前に、CCUSの事業者登録を完了する必要があります。登録の申請中では、受入計画を申請できません。

受入計画の認定の要件

受入計画の認定を受けるには、受入れ企業が主に次の要件を満たす必要があります。

  • 建設業許可を受けている
  • CCUSに事業者登録している
  • JAC(建設技能人材機構)等に所属している

特定技能2号の外国人のみを受け入れる受入れ企業にも、CCUSへの登録が求められます。2号には受入計画の認定はありませんが、告示が受入れ企業の要件として定めています。

事業者IDを取得してから申請する

運用要領は、あらかじめCCUSに登録し、登録後に付与される「事業者ID」を計画に記載するよう求めています。国交省の申請の手引きも、事業者IDは必ず取得してからでないと申請できないとしています。

外国人就労管理システムで添付する書類は、次のとおりです。

  • 書類No.4:事業者IDが記載されたハガキかメールの写し(CCUSのログイン画面を印刷したものでもよい)
  • ハガキやメールの初期パスワードは、必ず黒塗りする

早めに、事業者登録から始める

国交省は、CCUSの登録には一定の時間がかかるので、特定技能外国人の受入れを決めたら早めに申請するよう勧めています。JACへの加入も同じく時間がかかるので、2つを並行して進めるとよいでしょう。

建設業振興基金は、事業者登録→技能者登録の順番を勧めています。先に事業者を登録すると、技能者の所属事業所の登録がスムーズになるためです。

JACへの加入の手続は、次の記事で説明しています。

→ JAC(建設技能人材機構)の入会手続|賛助会員と正会員団体の違い・会費・会員証

(出典:運用要領(建設分野)、国土交通省 新規申請の手引き、建設業振興基金「登録する」)

外国人に求められること:CCUSの技能者登録と提出の時期

1号の外国人は、CCUSに技能者登録をします。技能者IDの書類を国交省に提出する時期は、国内在留者と海外から入国する人で異なります。

国内在留者(技能実習修了者など)

国内に在留する技能実習修了者などを雇用する場合は、技能者登録を完了してから受入計画を申請します。申請時に、技能者IDの書類(CCUSのカードの写し)を提出します(書類No.11)。

国交省の手引きは、技能者登録が「登録申請中」のままでは受入計画を申請できないとしています。カードとIDを受け取るまで待ってください。

技能実習のときにすでにCCUSに登録している人もいます。その場合の手続(所属事業者が変わったときの変更など)は、建設業振興基金に確認してください。

技能実習から特定技能へ移行する手続の全体は、次の記事で説明しています。

海外から入国する人

海外在住者は、在留カードを受け取ってから技能者登録をします。受入れ企業は、就労開始後、速やかに技能者登録を申請します。

そのうえで、原則として入国後1か月以内に、技能者IDの書類を国交省へ提出します。国交省は、受入報告(受入れ開始から1か月以内)とあわせて提出するよう求めています。技能者IDが発行されたら、受入報告の技能者IDの欄を修正します。

いつ・誰が・何を提出するかの早見表

登録申請者時期国交省に提出する書類
事業者登録受入れ企業受入計画の申請の前(事業者IDを取得してから)事業者IDが記載されたハガキかメールの写し(書類No.4)
技能者登録(国内在留者)本人(受入れ企業による代行申請も可)受入計画の申請の前(登録完了後)カードの写し(書類No.11)
技能者登録(海外から入国する人)本人(受入れ企業による代行申請も可)入国後速やかに。書類は原則として入国後1か月以内カードの写し(受入報告とあわせて)
特定技能(建設)のCCUS登録の時期。上の段は会社の事業者登録・JAC等への加入・事前説明と雇用契約。Aの列は日本にいる人(技能者登録を終える→受入計画の申請→入管への変更申請→受入報告)、Bの列は海外から来る人(受入計画の申請→在留資格認定証明書の申請→入国・在留カード→技能者登録と、原則として入国後1か月以内の提出)
特定技能(建設)のCCUS登録の時期。上の段は会社の事業者登録・JAC等への加入・事前説明と雇用契約。Aの列は日本にいる人(技能者登録を終える→受入計画の申請→入管への変更申請→受入報告)、Bの列は海外から来る人(受入計画の申請→在留資格認定証明書の申請→入国・在留カード→技能者登録と、原則として入国後1か月以内の提出)
出典:編集部作成(運用要領(建設分野)のフロー図と、国土交通省 新規申請の手引きをもとに作成)

図の赤い箱が、手続が滞りやすい箇所です。国内在留者(A)は登録が完了するまで受入計画を申請できません。海外から入国する人(B)は、入国後1か月以内の提出が必要です。

(出典:運用要領(建設分野)、国土交通省 新規申請の手引き、国土交通省「申請の手引き、様式、システム操作方法」)

簡略型と詳細型、どちらで登録するか

特定技能の要件としては、技能者登録は簡略型でも詳細型でもかまいません。ただし、昇給や手当の条件にCCUSのレベルアップを使う企業は、詳細型で登録する必要があります。

詳細型が必要な場合

CCUSには、登録された経験や資格をもとに技能者のレベルを判定する「能力評価(レベル判定)」があります。このレベル判定は、詳細型でしか受けられません。

運用要領と国交省の手引きは、昇給や資格手当の条件にCCUSのレベルアップを使っている場合は、詳細型が必要だとしています。CCUSのレベルが上がったときに昇給するなら、その昇給見込額などを、あらかじめ雇用契約と受入計画に記載しておく必要があります。

雇用契約に昇給の条件を記載するときの注意は、次の記事で説明しています。

→ 特定技能1号の雇用契約書・雇用条件書・賃金の支払|記入例と手当・控除などの注意点

2号を目指す人は詳細型から

国交省の手引きは、特定技能2号への移行を検討している人には、最初から詳細型で登録するよう勧めています。

2号には、試験の合格に加えて、現場で複数の技能者を指導しながら作業に従事する「班長」としての実務経験が必要です。CCUSの能力評価基準がある職種では、レベル3に相当する就業日数(職長+班長)が、必要な実務経験とされています。

簡略型で登録した後に、詳細型に変更することもできます。レベル判定を受ける前に変更しておきましょう。

簡略型と詳細型の比較

項目簡略型詳細型
登録料(インターネット・税込)2,500円4,900円
認定登録機関(窓口)での申請料金表にない(窓口は詳細型)4,900円
能力評価(レベル判定)受けられない受けられる
特定技能の要件満たす満たす
向いている場合まず登録を済ませたい昇給・手当にレベルを使う、2号を目指している

受入れ後の技能の習得

運用要領は、受入れ企業に次のことに努めるよう求めています。受入れ後、できるだけ早く、職種ごとの能力評価基準に定める安全衛生講習を受けさせることです。また、CCUSのレベル2に相当する技能教育を行うことです。

(出典:運用要領(建設分野)、国土交通省 新規申請の手引き、建設業振興基金「CCUSについて」、国土交通省「CCUSポータル 能力評価制度について」)

登録のしかた:インターネット・窓口・代行申請と必要な書類

登録は、インターネットか、認定登録機関の窓口で申請します。事業者が技能者に代わって申請する「代行申請」もできます。

2つの申請方法

  • インターネット申請:パソコンやスマートフォンで、CCUSのホームページから申請します
  • 認定登録機関(窓口)での申請:書類の受付や記入の補助を行う窓口です。ほとんどが予約制なので、事前に電話で確認します

写真付きの本人確認書類がない人は、窓口でしか申請できません。

技能者登録(インターネット)は、次の順に進みます。

  1. 申込み
  2. 登録料の支払い
  3. 確認・審査
  4. 登録完了
  5. CCUSのカードと、技能者IDの通知を受け取る

外国籍の人の本人確認書類

外国籍の人は、インターネット申請でも窓口でも、次のどれかで本人確認ができます。

  • 在留カード(住居地を変更した人は、裏面も提出する)
  • 特別永住者証明書
  • パスポート+住民票(住民票コードと個人番号〈マイナンバー〉は隠す)

写真付きの書類がない人は、窓口での申請に限り、「住民票+健康保険被保険者証」などの組み合わせでも申請できます。

事業者による代行申請

代行申請をするには、先に事業者登録が必要です。また、技能者本人が記入した同意書が必要です。外国人で未成年の人は、受入れ企業の担当者が後見人として署名します。

画面の操作は、建設業振興基金の「インターネット申請ガイダンス」で確認してください。

(出典:建設業振興基金「登録する」、建設業振興基金「技能者登録の申請」、建設業振興基金「証明書類見本一覧 技能者編」)

費用:登録料・管理者ID利用料とJACの支援

CCUSの費用は、技能者登録料、事業者登録料、管理者ID利用料、現場利用料の4つです。JACには、受入れ企業の管理者ID利用料を全額支援する制度があります。

CCUSの料金(税込)

費用金額負担者・期間
技能者登録料簡略型2,500円・詳細型4,900円(窓口は詳細型4,900円)カードは発行から9年経過した後の最初の誕生日まで有効
カードの再発行1,000円(実費)紛失・破損したときなど
事業者登録料資本金で決まる(下の表)事業者。有効期間は5年
管理者ID利用料1IDにつき年11,400円(一人親方は2,400円)事業者。毎年
現場利用料1人・1日・1現場につき10円現場を登録した元請事業者

事業者登録料の例は、次のとおりです。

資本金事業者登録料(税込)
一人親方0円
500万円未満(個人事業主を含む)6,000円
500万円以上1,000万円未満12,000円
1,000万円以上2,000万円未満24,000円
2,000万円以上5,000万円未満48,000円
5,000万円以上1億円未満60,000円

資本金がこれより大きい事業者の料金は、建設業振興基金の料金表で確認してください。カードは、申請時に60歳以上の人や、本人確認書類を提出していない人は、有効期間が異なります。

JACのCCUS手数料支援

JACは、特定技能外国人を雇用する受入れ企業の管理者ID利用料と、1号の外国人の能力評価手数料を全額支援しています。

  • 管理者ID利用料:受入れ企業がいったん建設業振興基金に支払い、後でJACが受入れ企業に全額入金します。JACのWebフォームから申請します
  • 能力評価手数料:建設業振興基金が、2025年8月1日から申請手数料を全額支援しています。2026年4月1日から当面の間延長されたため、現在は支払いが不要です

日建連・全建・全中建の会員である元請事業者は、JACの別の制度(就労履歴蓄積等促進支援制度)で申請します。対象と手続は、JAC(0120-220-353、平日9:00〜17:30)に確認してください。

(出典:建設業振興基金「CCUSについて」(利用料金)、JAC「CCUS手数料支援」)

登録後の注意点

CCUSは、受入れ後も継続して利用します。現場でのカードの利用と、登録情報の変更手続が大切です。

現場ではカードで記録する

現場では、入退場のときにカードを使い、就業履歴を記録します。受入れ企業が下請の場合は、1号の外国人を現場に入場させるときに、現場入場届出書を元請に提出します。元請の指導に従う必要があります。

認定された受入計画の内容は、CCUSを運営する建設業振興基金に提供され、システムに蓄積されます。元請事業者は、その情報をもとに指導することがあります。

登録情報が変わったとき

  • 氏名・住所・国籍が変わったら、CCUSの変更申請をします。在留カード(裏面も)などで確認します
  • 在留期間を更新すると、在留カードの番号が変わります。そのたびに、国交省の受入報告の在留カード番号も修正します
  • カードを紛失したときは、1,000円で再発行できます

転職するとき

特定技能の外国人が転職するときは、前の受入れ企業が退職報告、新たな受入れ企業が受入報告を国交省に提出します。手続の流れは、次の記事で説明しています。

→ 建設特定技能受入計画とは?認定の流れ・必要書類・審査期間を国交省の手引きをもとに解説

(出典:運用要領(建設分野)、国土交通省「申請の手引き、様式、システム操作方法」、建設業振興基金「証明書類見本一覧 技能者編」)

まとめ

  • 受入れ企業は、CCUSの事業者IDを取得してから受入計画を申請します。登録の申請中では申請できません。
  • 国内在留者は、技能者登録を完了し、受入計画の申請時にカードの写しを提出します。海外から入国する人は、入国後に登録し、原則として入国後1か月以内に技能者IDの書類を提出します。
  • 昇給や手当にCCUSのレベルを使う場合や、2号を目指している場合は、詳細型で登録します。

登録の方法は建設業振興基金(CCUSのお問い合わせ)、受入計画は国交省(地方整備局等)とJACのヘルプデスクに確認してください。受入れ企業や本人の状況によって、準備の順番や時期は変わります。判断に迷う場合は、専門家に相談してください。

→ 建設特定技能受入計画とは?認定の流れ・必要書類・審査期間を国交省の手引きをもとに解説

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監修者

安藤祐樹のアバター 安藤祐樹 申請取次行政書士

きさらぎ行政書士事務所代表。20代の頃に海外で複数の国を転々としながら農業や観光業などに従事し、多くの外国人と交流する。その経験を通じて、帰国後は日本で生活する外国人の異国での挑戦をサポートしたいと思い、行政書士の道を選ぶ。現在は入管業務を専門分野として活動中。愛知県行政書士会所属(登録番号22200630号)

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