日本の残業と残業代のルール|労働時間・休憩・休日と、割増賃金(25%・35%・50%)の基本

日本の残業と残業代のルール|労働時間・休憩・休日と、割増賃金(25%・35%・50%)の基本
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この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。

日本では、働く時間・休憩・休日の最低限のルールが、労働基準法という法律で決まっています。決められた時間を超えて働いたときは、会社は通常より多い「残業代」(割増賃金)を払わなければなりません。正社員だけでなく、パート・アルバイト・派遣社員・契約社員にも同じルールが当てはまります。

Table of Contents

まず結論:働く時間のルールの全体

  1. 働く時間は、原則として1日8時間・1週間40時間まで(法定労働時間)
  2. 1日に6時間を超えて働くときは45分以上、8時間を超えるときは60分以上の休憩がある
  3. 休日は、毎週1回以上、または4週間で4日以上ある(法定休日)
  4. 法定労働時間を超えて働かせたり、法定休日に働かせたりするには、会社と働く人の代表との書面の約束(36協定)が必要
  5. 法定労働時間を超えた時間や、法定休日・深夜に働いた時間には、割増賃金が払われる

仕事探しと働き方の全体は 日本での仕事探しと働き方の基本|ハローワーク・労働条件・給料と残業・有給休暇・辞めるとき・相談先 にまとめています。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章 2-2 労働時間・休憩・休日、2-3 時間外労働・休日労働)

労働時間:1日8時間・1週間40時間

  • 労働基準法では、休憩の時間を除いて、1日8時間・1週間40時間を超えて働かせてはいけないと決まっています。これを「法定労働時間」といいます
  • 会社が就業規則や雇用契約で決めた働く時間を「所定労働時間」(しょていろうどうじかん)といいます。所定労働時間は、法定労働時間より短いこともあります
  • 自分の所定労働時間は、働く前にもらう労働条件通知書(働く条件を書いた書類)や雇用契約書で確かめられます

「残業」には2つある

ふだん「残業」と呼ばれる時間には、次の2つがあります。

種類例(所定労働時間が1日7時間の会社)割増賃金
所定労働時間を超えたが、法定労働時間(1日8時間)の範囲内7時間を超えて8時間までの1時間法律では割増が決まっていない。払い方は就業規則や雇用契約で決まる
法定労働時間を超えた時間(時間外労働)8時間を超えた時間25%以上の割増が必要

どちらの場合も、働いた時間の分の給料は払われます。自分の会社の扱いは、就業規則や労働条件通知書で確かめてください。

(出典:労働基準法 第32条・第37条(e-Gov法令検索))

休憩:6時間を超えたら45分、8時間を超えたら60分

1日の労働時間休憩の時間(少なくとも)
6時間以下法律での決まりはない
6時間を超えて8時間以下45分
8時間を超える60分
  • 休憩は、働く時間の途中に与えられます。仕事の始まる前や終わった後にまとめることはできません
  • 休憩の時間は、原則として自由に使ってよい時間です
  • 休憩は、原則として職場の全員に同時に与えられます。ただし、会社と働く人の代表が書面で協定を結べば、交代で取ることもできます

(出典:労働基準法 第34条(e-Gov法令検索)、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章 2-2)

休日:毎週1回、または4週間で4日

  • 会社は、毎週少なくとも1回の休日を与えなければなりません。4週間を通じて4日以上の休日を与える方法もあります。この法律で決まった休日を「法定休日」といいます
  • 土曜日と日曜日の両方が休みの会社でも、法律で決まった休日(法定休日)はそのうち1日です。どの日が法定休日かは、就業規則などで確かめてください
  • 休日のほかに、決まった条件で給料をもらって休める「年次有給休暇」があります。6か月続けて働き、決められた働く日の8割以上出勤すると、10日の年次有給休暇がもらえます。週に働く日や時間が少ないパートタイム労働者などは、働く日数に応じて、もらえる日数が少なくなります

(出典:労働基準法 第35条(e-Gov法令検索)、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章 2-2)

残業(時間外労働・休日労働)と36協定

  • 会社が、法定労働時間を超えて働かせるときや、法定休日に働かせるときは、労働組合(なければ働く人の過半数を代表する人)と書面で協定を結ぶ必要があります。労働基準法の第36条にあるので「36協定」(さぶろくきょうてい)と呼ばれます
  • 残業の時間には上限があります。原則は1か月45時間・1年360時間です
  • 臨時の特別な事情がある場合でも、次の限度があります
項目限度
時間外労働1年720時間以内
時間外労働+休日労働1か月100時間未満
時間外労働+休日労働(2〜6か月の平均)どの期間の平均も1か月80時間以内
時間外労働が1か月45時間を超えてよい月1年に6か月まで

自動車の運転の仕事など、一部の仕事では上限が違ったり、この上限が当てはまらなかったりします。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章 2-3 (1) 時間外労働・休日労働、労働基準法 第36条・附則第140条(e-Gov法令検索))

残業代(割増賃金)の割合

働いた時間割増の割合
法定労働時間を超えて働いたとき(時間外労働)25%以上
時間外労働が1か月60時間を超えた部分50%以上
法定休日に働いたとき(休日労働)35%以上
午後10時から午前5時までに働いたとき(深夜労働)25%以上
  • 割合は重なることがあります。たとえば、法定労働時間を超えて、しかも深夜に働いたときは、25%+25%で50%以上の割増になります
  • 「25%以上の割増」とは、ふだんの1時間あたりの給料の1.25倍以上が払われるという意味です
  • 割増賃金を計算するもとの給料には、家族手当や通勤手当などは入れないことが、法律で決まっています
  • 割増賃金は、働き方(雇用形態)にかかわらず、すべての働く人に当てはまります。派遣社員・契約社員・パートタイム労働者・アルバイトにも払われなければなりません

給与明細の残業時間・残業代の欄の見方は 日本の給与明細の見方|支給・控除・勤怠の欄と、所得税・住民税・社会保険料が引かれるしくみ で説明しています。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章 2-3 (2) 割増賃金、労働基準法 第37条(e-Gov法令検索))

困ったとき・よくある疑問

パートやアルバイトでも残業代はもらえる?

はい。割増賃金は、雇用形態にかかわらず、すべての働く人に当てはまります。法定労働時間を超えて働いた時間や、法定休日・深夜に働いた時間には、割増賃金が払われます。

妊娠中に残業を断ってもいい?

妊娠中の人と、出産して1年たっていない人は、会社に請求すれば、時間外労働・休日労働・深夜の仕事をしないことができます。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章 2-4 (1) 妊娠したら)

働いた時間の記録は残したほうがいい?

残業代のことで会社と話し合うときや、相談窓口に相談するときに、いつ何時間働いたかの記録があると説明しやすくなります。出勤・退勤の時刻や、タイムカードの写し、給与明細を、自分でもとっておくと安心です。

払われなかった残業代は、あとから請求できる?

労働基準法では、払われなかった給料(残業代を含む)を請求できる期間は、今は3年間です(退職金は5年間)。この期間を過ぎると、請求できなくなることがあります。自分の場合にどうなるかは、下の相談窓口で相談してください。

(出典:労働基準法 第115条・附則第143条(e-Gov法令検索))

残業代が払われない・残業が長すぎるときは?

残業代が払われない、休憩がとれない、残業が長すぎるなど、働く条件の困りごとは、会社の所在地を受け持つ労働基準監督署や、厚生労働省の外国語の相談窓口に相談できます(下の「外国語で相談できる窓口」)。働きすぎで体の調子が悪いときは、早めに病院に行ってください。

外国語で相談できる窓口

  • 給料・残業代・働く時間など働く条件の困りごとは、厚生労働省の「外国人労働者向け相談ダイヤル」と「労働条件相談ほっとライン」に、外国語で電話で相談できます。言語ごとの電話番号と曜日は、厚生労働省の「外国人労働者向け相談機関」のページで確かめてください
  • 各都道府県の労働局や労働基準監督署にも相談できます。外国語で相談できる窓口があるのは一部の労働局・労働基準監督署だけです。場所・日・時間は上のページで確かめ、近くになければ電話の相談窓口を使ってください

(出典:厚生労働省「外国人労働者向け相談機関」(確かめよう労働条件))

記事作成で参照した一次情報

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執筆

NIPPON VISA & LIFE編集部です。日本で暮らす外国人のみなさんに向けて、ごみ出し・交通・病院・役所の手続などの暮らしの情報と、入管・在留に関する公的機関の発表を、11言語でお届けしています。記事は、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。

The NIPPON VISA & LIFE editorial team provides practical information for foreign residents in Japan — garbage sorting, transportation, hospitals and city hall procedures — as well as announcements from public agencies on immigration and residence, in 11 languages. Our articles are based on information from national and local government agencies.

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