日本での仕事探しと働き方の基本|ハローワーク・労働条件・給料と残業・有給休暇・辞めるとき・相談先

日本での仕事探しと働き方の基本|ハローワーク・労働条件・給料と残業・有給休暇・辞めるとき・相談先
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この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。

日本で仕事を探すときは、無料で使えるハローワーク(国の職業紹介の窓口)があります。働き始める前に、給料や働く時間などの労働条件を書面で確かめることが大切です。この記事では、仕事を探すときから辞めるときまでの基本を、場面ごとにまとめます。

Table of Contents

まず全体の流れ

  1. 自分の在留資格で働ける仕事を確かめる
  2. ハローワークなどで仕事を探す(仕事の紹介を受けるためにお金を払う必要はない)
  3. 働き始める前に、労働条件(契約の期間・仕事の内容・働く時間・給料など)を書面で確かめる
  4. 働き始めたら、給料・働く時間・休みのルールを知っておく
  5. 仕事を辞めるときは、会社のルールと法律のルールに沿って手続をする
  6. 困ったときは、外国語で相談できる国の窓口を使う

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

場面ごとの地図

こんなとき知っておくことくわしい記事・窓口
仕事を探したいハローワークで無料で相談・紹介を受けられる下の2
働き始める前労働条件は書面で示されることになっている下の3
給料のこと最低賃金があり、給料は毎月1回以上払われる下の4
働く時間・残業1日8時間・1週40時間が原則。残業には割増賃金下の5
休みを取りたい条件を満たせば年次有給休暇がある下の6
けがをした・保険のこと労災保険・雇用保険・健康保険など下の7
仕事を辞める・辞めさせられた退職・解雇のルール、雇用保険の基本手当下の8
困っている外国語で相談できる国の窓口がある下の「困ったときの相談先」

1. 働く前に:在留資格で働ける仕事が違う

外国人は、許可された在留資格の範囲で、日本で活動できます。働けるかどうかで見ると、在留資格は大きく3つに分かれます。

種類在留資格の例
決められた範囲の仕事で働ける技術・人文知識・国際業務、技能、介護、特定技能、技能実習など
原則として働けない留学、家族滞在、文化活動、短期滞在、研修
仕事の種類に制限がない永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者

留学や家族滞在の人がアルバイトをするには、出入国在留管理庁の許可(資格外活動許可)が必要です。自分の在留資格でどんな仕事ができるかが分からないときは、出入国在留管理庁に確かめてください。転職のときの在留資格の手続は、在留資格ごとに違います(例:特定技能の転職ガイド|本人・新しい会社・前の会社の手続と順番を一覧で解説)。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章、出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」)

2. 仕事を探す

  • ハローワーク(公共職業安定所)では、仕事の相談・求人の紹介・履歴書の書き方の指導・面接の練習などを、すべて無料で受けられます。
  • 通訳がいるハローワークもあります。外国語でハローワークに電話もできます。
  • 有料の職業紹介会社を使うときは、国の許可を受けている会社かを確かめ、許可番号をメモしておきましょう。許可や届出は、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で確かめられます。
  • 仕事を紹介してもらうためや、働くためにお金を払う必要はありません。 払ってしまったときは、証拠を残しておきましょう。

ハローワークの持ち物、求職申込みの流れ、紹介状と面接は、ハローワークの使い方|外国人が日本で仕事を探すとき(持ち物・求職申込み・通訳・紹介状)でくわしく説明しています。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章、厚生労働省「外国人向けハローワーク利用チェックリスト」)

働き方の種類

働き方特徴
派遣社員派遣会社と契約し、派遣会社が給料を払う。働くのは派遣先の会社で、派遣先の指示を受ける
契約社員契約の期間が決まっている。1回の契約期間は、一定の場合を除き最長3年
パートタイム労働者正社員より1週間の働く時間が短い人。「パート」「アルバイト」など呼び方は違っても同じ
業務委託・請負原則として「労働者」として守られない。ただし実際の働き方で「労働者」と判断されることもある

パートやアルバイトも、条件を満たせば年次有給休暇を取れ、雇用保険・健康保険・厚生年金保険に入ります。「労働者」かどうか分からないときは、労働基準監督署に相談できます。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

3. 働き始める前に:労働条件を書面で確かめる

会社は、労働契約を結ぶときに、働く人に労働条件をはっきり示さなければなりません。特に大事な次のことは、原則として書面(紙)で渡すことになっています。

  1. 契約はいつからいつまでか(契約の期間)
  2. 期間の決まった契約なら、更新についての決まり(更新があるか、回数の上限など)
  3. どこで、どんな仕事をするか(変わる範囲も)
  4. 仕事の始まりと終わりの時刻、残業があるか、休憩、休日・休暇
  5. 給料はいくらで、いつ、どう払われるか
  6. 契約が終わるときの決まり(解雇の理由を含む)

「正社員」「アルバイト」などの名前だけでは、契約の期間が決まっているかは分かりません。契約の期間そのものを確かめてください。もらった書面は、必ず読んで保管しましょう。

契約に入れてはいけないこと

  • 契約を破ったときの違約金や、損害賠償の金額を前もって決めておくこと
  • 働くことを条件にお金を貸し、毎月の給料から一方的に差し引いて返させること
  • 会社にお金を強制的に積み立てさせること

約束と違ったら

働き始めてから、労働条件が契約のときの約束と違うと気づいたら、それを理由にすぐ契約をやめることができます。また、労働基準法の基準より悪い労働条件は無効になり、その部分は法律の基準になります。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

4. 給料のルール

  • 最低賃金:会社が払わなければならない給料の最低額です。働き方に関係なく、すべての労働者に当てはまります。最低賃金より低い契約は無効で、差額を後から請求できます。
  • 給料の払われ方:給料は、原則として現金で、本人に直接、全額を、毎月1回以上、決まった日に払われます。本人が同意すれば、銀行振込もできます。税金や社会保険料など法律で決まったものは、給料から差し引かれます。
  • 休業手当:会社の責任で休まされたときは、会社は平均賃金の60%以上の休業手当を払わなければなりません。

給料を振込で受け取るための銀行口座は、日本で銀行口座を作るには|必要なもの・作れないときの理由・住所や在留期限が変わったときの連絡を見てください。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

5. 働く時間・休憩・休日・残業

項目法律の決まり
働く時間原則として1日8時間以内、1週40時間以内
休憩1日に6時間を超えて働くときは45分以上、8時間を超えるときは60分以上
休日毎週1回以上、または4週間で4日以上
残業の上限原則として月45時間・年360時間

働く時間を超えて働かせたり、休日に働かせたりするには、会社と働く人の代表が書面で約束(36協定)を結ぶ必要があります。

残業代(割増賃金)

働いた時間給料の割増
法律の時間を超えた残業25%以上(1か月60時間を超える分は50%以上)
法律で決まった休日の仕事35%以上
夜10時から朝5時までの仕事25%以上

割増賃金は、派遣社員・契約社員・パート・アルバイトにも払われます。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

6. 休みのルール

  • 年次有給休暇:6か月続けて勤め、働く日の8割以上出勤すると、休んでも給料が払われる休みを10日もらえます。勤める年数が増えると日数も増え、いちばん多くて20日です。パートやアルバイトも、条件を満たせばもらえます。
  • 妊娠・出産・育児・介護:産前産後の休業、育児休業、介護休業の制度があります。妊娠や出産、休業の申し出を理由に解雇などの不利益な扱いをすることは禁止されています。

日数の表、パート・アルバイトの日数、休みの取り方は、日本の有給休暇(年次有給休暇)のルール|何日もらえる?パート・アルバイトも取れる?でくわしく説明しています。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

7. けが・健康診断・保険

  • 労災保険:仕事や通勤が原因のけがや病気は、労災保険で補償されます。正社員だけでなく、パートやアルバイトも対象で、保険料は会社がすべて払います。仕事が原因のけがや病気には、健康保険は使えません。困ったときは労働基準監督署に相談します。
  • 健康診断:会社は、雇い入れるときと、その後は年に1回、医師による健康診断をしなければなりません。働く人は、その健康診断を受けなければなりません。パートやアルバイトなども、契約の期間(期間の決まった契約なら1年以上の見込みなど)と、1週間の働く時間(同じ仕事の通常の労働者の4分の3以上)の条件を満たせば対象です。
  • 雇用保険:1週間に20時間以上働き、31日以上働く見込みがある人は入ります(昼間の学生は除く)。保険料は働く人と会社の両方が払います。
  • 健康保険・年金:会社で働く人の医療と年金の制度です。役所で入る国民健康保険・国民年金については、日本に来たら役所でする手続|転入届・マイナンバー・国民健康保険・国民年金・住民税の基本を見てください。

病院のかかり方は、日本で病気やけがをしたとき|病院・救急車・薬・医療保険・相談窓口の基本にまとめています。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

8. 仕事を辞めるとき・辞めさせられたとき

自分で辞める(退職)

  • 辞めることは自由ですが、前もって上司に伝える、書面で届け出る、仕事の引き継ぎをする、などのルールを守ることも大切です。会社の就業規則(会社の働き方のルール)で、退職の手続を確かめましょう。
  • 契約の期間が決まっていない人は、辞めると申し出てから、原則として2週間で契約が終わります。
  • 契約の期間が決まっている人は、やむを得ない事情がない限り、期間の途中で辞めることはできません。ただし、契約から1年を過ぎていれば、申し出ていつでも辞められます。

会社に辞めさせられる(解雇・雇止め)

  • 解雇は、会社が自由にできるものではありません。合理的な理由がなく、社会の常識から見て相当と認められない解雇は無効です。
  • 会社が解雇するときは、原則として30日以上前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を払わなければなりません。
  • 3回以上契約を更新している人や、1年を超えて続けて勤めている人の契約を更新しないとき(雇止め)は、会社は30日前までに予告することになっています。
  • 会社が倒産して給料が払われないときは、国が一部を立て替えて払う制度があります。労働基準監督署に相談してください。

辞めたあと:雇用保険の基本手当

雇用保険に入っていた人は、条件を満たすと、仕事を探している間に基本手当を受けられます。ハローワークで求職の申込みをして、会社からもらう離職票を出します。もらえる期間は、辞めた理由や年齢などで違い、原則として90日から330日までです。

会社の都合で辞めたのに「自分の都合」とされると、基本手当で不利になることがあります。離職票の離職理由の欄をよく確かめてください。

在留資格によっては(例:技術・人文知識・国際業務、特定技能)、会社を辞めたときや新しい会社と契約したときに、出入国在留管理庁への届出が必要です。くわしくは出入国在留管理庁の案内で確かめてください。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章、出入国在留管理庁「所属(契約)機関に関する届出」)

よくある疑問

パートやアルバイトでも、労働のルールで守られる?

守られます。正社員だけでなく、派遣社員・契約社員・パート・アルバイトも、一般的に「労働者」です。最低賃金や割増賃金は、働き方に関係なく当てはまります。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

職場でいじめや嫌がらせ(ハラスメント)を受けたら?

会社には、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントなどを防ぐため、相談に応じる体制を作ることが求められています。都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)や総合労働相談コーナーに相談できます。来庁や電話での相談は、通訳のサービスで13の言語に対応しています。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章、厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」)

仕事の言葉(日本語)の意味が分からないときは?

厚生労働省の「雇用管理に役立つ多言語用語集」で、労働や社会保険の言葉の意味を調べられます。

(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

困ったときの相談先

窓口相談できること
外国人労働者向け相談ダイヤル・労働条件相談ほっとライン給料・解雇など働く条件のこと(外国語の電話)
労働基準監督署働く条件、仕事中や通勤中のけが、会社の倒産で払われない給料
総合労働相談コーナー解雇・いじめ・嫌がらせなど働くことの問題全般
ハローワーク仕事探し、雇用保険の手続

外国語で電話できる窓口の電話番号・言語・時間は、厚生労働省「外国人労働者向け相談機関」のページで確かめられます。言語ごとの電話番号の一覧は、日本の有給休暇(年次有給休暇)のルール|何日もらえる?パート・アルバイトも取れる?の「外国語で相談できる窓口」にも載せています。

(出典:厚生労働省「外国人労働者向け相談機関」、厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第3章)

記事作成で参照した一次情報

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執筆

NIPPON VISA & LIFE編集部です。日本で暮らす外国人のみなさんに向けて、ごみ出し・交通・病院・役所の手続などの暮らしの情報と、入管・在留に関する公的機関の発表を、11言語でお届けしています。記事は、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。

The NIPPON VISA & LIFE editorial team provides practical information for foreign residents in Japan — garbage sorting, transportation, hospitals and city hall procedures — as well as announcements from public agencies on immigration and residence, in 11 languages. Our articles are based on information from national and local government agencies.

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