この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。
仕事を失ったり収入が減ったりして家賃が払えなくなりそうなときは、一人で悩まずに、早めに住んでいる地域の「自立相談支援機関」(生活に困っている人の相談窓口)に相談しましょう。条件に合えば、国の「住居確保給付金」(じゅうきょかくほきゅうふきん)で、家賃額の補助を受けられることがあります。
部屋を借りる流れ全体は、日本で部屋を借りる・引っ越すときの流れ|部屋探し・契約・初期費用・入居・住むときのルール・退去 にまとめています。
まず結論:家賃が払えなくなりそうなときにすること
- 契約書で、家賃の金額・支払日・払い方をもう一度確かめる
- 仕事を辞めた・収入が減ったときは、住んでいる地域の自立相談支援機関に相談する
- 条件に合えば、住居確保給付金(家賃の補助)を申請する
- 家賃の安い部屋に移る必要があるときは、住居確保給付金の転居費用の補助も相談する
- 仕事を探すときは、ハローワーク(国の仕事探しの窓口)に求職の申し込みをする
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」、厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」)
日本の家賃の払い方の基本
日本の賃貸住宅では、毎月、決まった日までに家賃を払います。国土交通省の「部屋探しのガイドブック」では、次のように説明されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 家賃(やちん) | 部屋を借りるための料金。毎月、月末までに翌月分を払うのが一般的 |
| 共益費(きょうえきひ)・管理費 | 階段や廊下など、みんなで使う場所の電気代や掃除の費用。家賃とは別に、家賃と一緒に払うのが一般的 |
| 月の途中で入る・出るとき | 家賃は原則として日割り(使った日数で計算すること)になる |
支払日や払い方は、契約書や、入居のときの説明で確かめておきましょう。
(出典:国土交通省「部屋探しのガイドブック」)
保証会社を使っている場合
日本の賃貸住宅の契約では、家賃債務保証会社(やちんさいむほしょうがいしゃ。保証人の代わりになる会社)を使うか、連帯保証人(家賃を払えないときに代わりに払う人)を立てることが求められます。家賃が払えなかったとき、保証会社が家主にそのお金を払います。ただし、これは保険ではありません。保証会社は、代わりに払ったお金を、あとで借りている人に請求します。家賃を払わなくてよくなるわけではないので、注意しましょう。
(出典:国土交通省「部屋探しのガイドブック」)
住居確保給付金とは
住居確保給付金は、「生活困窮者自立支援法」という法律にもとづく国の給付金です。住まいを失った人や、家賃が払えなくなりそうな人の住まいを守るためのお金です。次の2種類があります。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 家賃の補助 | 仕事を辞めたことなどで収入が減り、家賃の支払いに困っている人に、仕事を探す活動をすることなどを条件に、家賃額を補助する |
| 転居費用の補助 | 収入が大きく減り、家賃の安い部屋に移る必要がある人に、引っ越しの費用を補助する |
転居費用の補助は、2025年4月から始まりました。
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」、厚生労働省「厚生労働省関係の主な制度変更(令和7年4月)について」)
家賃の補助:対象になる人と主な条件
対象になる人
住まいを失った人、または家賃が払えなくなりそうな人で、次の①か②に当てはまる人です。
- 仕事を辞めてから、または事業をやめてから2年以内の人
- 自分の責任や都合ではない理由で、休業などになって収入が減った人
主な条件
- 収入:収入が、「基準額」と「家賃額」を足した額より少ないこと。家賃額には上限があります。
- 資産:預貯金と手持ちのお金の合計が、基準額の6倍以下であること(その額が100万円を超える場合は、100万円以下)。
- 仕事を探す活動:ハローワークなどに申し込んで、仕事を探す活動をすること。自営業の人などは、経営をよくする取り組みをすることで条件を満たせる場合もあります。
基準額は、住んでいる自治体によって違います。自分の場合の金額は、下の相談窓口で確かめてください。
もらえる金額と期間
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金額 | 家賃額(上限あり) |
| 期間 | 原則3か月(最長9か月) |
| 受け取り方 | 原則として、自治体が家主など(部屋を貸している人)の口座に直接振り込む |
給付金は、自分の口座ではなく、原則として家主などに直接払われます。
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」)
転居費用の補助:家賃の安い部屋に移るとき
収入が大きく減り、住まいを失った人、または家賃が払えなくなりそうな人で、家計を立て直すために家賃の安い部屋に移る必要がある人が対象です。
- 対象の例:配偶者が亡くなり世帯の収入が減った人、病気で仕事を辞めて働いて収入を増やせない人
- 条件:収入と資産の条件は、家賃の補助と同じです。さらに、相談窓口の家計の支援の中で、引っ越しによって家計がよくなると認められることが必要です。
- 支給されるもの:引っ越しにかかる費用。ただし上限があり、敷金や前家賃(前もって払う家賃)など、補助の対象にならない費用もあります。
引っ越し先の家賃が今より少し高くても、通院先に近くなって交通費が安くなるなど、家計全体がよくなれば対象になる可能性があります。
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」)
どこに相談・申請する?
自立相談支援機関
住居確保給付金の問い合わせ先は、住んでいる地域の自立相談支援機関です。自立相談支援機関は、生活に困っている人のための相談窓口で、仕事、家計、住まいなどの相談に応じます。支援員が相談を受けて、どんな支援が必要かを一緒に考え、支援の計画を作ります。
探し方
- 「自立相談支援機関 相談窓口一覧」を開き、住んでいる都道府県を選ぶ。
- 住んでいる市区町村の窓口の電話番号を探して、連絡する。
- 一覧に連絡先がないときは、住んでいる都道府県か市区町村に問い合わせる。
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」、厚生労働省「生活困窮者自立支援制度」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」)
生活費のお金を借りたいとき:社会福祉協議会
収入の少ない世帯などが、生活に必要なお金を借りられる「生活福祉資金貸付制度」(せいかつふくししきんかしつけせいど)もあります。これは貸付(お金を借りること)なので、あとで返す必要があります。窓口は、住んでいる市区町村の社会福祉協議会(しゃかいふくしきょうぎかい)です。生活福祉資金貸付制度のコールセンター(電話 0120-46-1999、平日9:00〜17:00)もあります。
(出典:厚生労働省「生活福祉資金貸付制度」)
困ったとき
仕事を辞めたばかりで、次の仕事が決まっていない
ハローワークで求職の申し込みをしましょう。住居確保給付金の家賃の補助には、仕事を探す活動をすることが条件になっています。会社で雇用保険に入っていた人は、失業したときの給付を受けられることがあります。くわしくは 日本で仕事を辞めたときの雇用保険(失業手当)|離職票・ハローワークの手続・もらえる条件と期間 を見てください。
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」)
住居確保給付金をもらえば、必ず家賃を払い続けられる?
そうとは限りません。条件に合うかどうかは、収入や資産などによって決まります。また、支給の期間には限りがあり(原則3か月、最長9か月)、金額にも上限があります。給付金を受けている間に、次の仕事や家計の立て直しを進めることが大切です。
(出典:厚生労働省「住居確保給付金のご案内」)
次の部屋がなかなか借りられない
家賃の安い部屋を探すときに、保証人がいない、断られるといったことで困ったら、国の住まいの支援も使えます。外国人など部屋を借りにくい人の入居を拒まない賃貸住宅として登録された「セーフティネット住宅」や、部屋探しを手伝う「居住支援法人」については、日本で部屋を借りにくいときの相談先|セーフティネット住宅・居住支援法人・保証会社・外国語の窓口 を見てください。

