この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。
日本で暮らし始めたら、まず銀行口座を作ると、給料の受け取りや電気・ガス・水道の支払いが楽になります。スマホの契約にも、口座のキャッシュカードやクレジットカードが必要になることがあります。この記事では、お金と買い物で困りやすいことを、場面ごとにまとめます。
まず全体の流れ
- 住む所が決まったら、14日以内に市区町村の役所で転入届を出す
- 銀行など(金融機関)で口座を作る
- スマホ(携帯電話)を契約する
- 電気・ガス・水道などの払い方を決める(口座からの自動引落しなど)
- 毎日の買い物では、値段にかかる消費税に気をつける
- 国の家族などへお金を送るときは、国の免許や登録のある銀行・資金移動業者(送金サービスの会社)を使う
- 住所や在留期限が変わったら、口座を作った金融機関に連絡する
転入届のくわしい流れは、転入届と住民票|日本に来て住所が決まったら14日以内に市区町村へ(持ち物・流れ・引っ越しのとき)にあります。役所でするほかの手続は、日本に来たら役所でする手続|転入届・マイナンバー・国民健康保険・国民年金・住民税の基本にまとめています。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第2章・第8章・第12章、金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」)
場面ごとの地図
| こんなとき | すること | くわしい記事・窓口 |
|---|---|---|
| 給料を受け取りたい | 銀行口座を作る | 銀行口座の記事(下の1) |
| 電気・ガス・水道の料金を払う | 自動引落し・コンビニ・クレジットカードなどから選ぶ | 下の3 |
| 店で値段を見る | 消費税(10%か8%)がかかる | 下の4 |
| スマホを使いたい | 本人確認書類と、支払いに使うものを持って契約する | 下の5 |
| 国にお金を送りたい | 国の免許や登録のある銀行・資金移動業者を使う | 下の6 |
| 買い物や契約で困った | 消費者ホットライン「188」に電話する | 下の8 |
| 国に帰る | 口座の解約、スマホの解約などをする | 下の「よくある疑問」 |
1. 銀行口座を作る
- 口座は、銀行のほか、信用金庫・信用組合・JAバンク・JFマリンバンク・労働金庫で作れます。郵便局では、ゆうちょ銀行の口座を作れます。
- 持って行くものの例は、在留カードなどの本人確認書類、はんこ(名前を彫った小さな判子。サインでよい金融機関もある)、社員証や学生証です。社員証や学生証がないときは、会社や学校の人に一緒に来てもらいます。
- 必要なものは、金融機関によって違うことがあります。行く前に確かめてください。
- 金融機関は、口座を作るときや作ったあとに、住所・氏名・在留期間・在留資格・働いている様子などを確認しています。確認ができないと、口座を作れなかったり、使えなくなったりすることがあります。
必要なもの、作れないときの理由、作ったあとの連絡は、日本で銀行口座を作るには|必要なもの・作れないときの理由・住所や在留期限が変わったときの連絡でくわしく説明しています。
(出典:金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章)
住所や在留期限が変わったら、すぐ連絡する
次のときは、口座を作った金融機関に連絡してください。
- 住所、在留期限、在留資格、仕事先が変わったとき
- 在留期間の更新や在留資格の変更を申請したとき
- 仕事や学校をやめたとき
- 通帳やキャッシュカードをなくしたとき
- 国に帰るとき(口座を解約する)
連絡しなかったり、金融機関から頼まれたことをしなかったりすると、口座が使えなくなることがあります。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章、金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」)
2. 郵便局でできること
日本の郵便局と郵便ポストのマークは「〒」で、赤い色が目印です。郵便局では、次のことができます。
- 国内や外国へ、手紙・はがき・荷物を送る
- 貯金、送金、公共料金などの振込
- 生命保険に入る
ゆうちょ銀行の口座を作るときは、日本郵便の「多言語コールセンター」で案内を受けられます。英語・中国語・韓国語・ベトナム語・インドネシア語・ネパール語・ミャンマー語に対応しています。電話番号は、日本郵便のホームページで確かめてください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章、日本郵便「外国人のお客さま向け 多言語コールセンター」)
3. 支払いの方法
日本では、現金のほかに、いろいろな払い方があります。
| 払い方 | 使える場面の例 |
|---|---|
| 銀行口座からの自動引落し(口座振替) | 電気・ガス・水道・電話の料金 |
| コンビニエンスストアや銀行での支払い | 電気・ガス・水道の料金、国民年金の保険料(納付書で払う) |
| クレジットカード | 電気・ガスの料金、国民年金の保険料 |
| デビットカード | お店やインターネットでの支払い(取り扱いのある金融機関で申し込む) |
- 電気とガスの料金は、銀行口座からの自動引落し、コンビニエンスストアや銀行での支払い、クレジットカード払いなどから選べます。
- 水道料金の払い方は、水道事業者によって違います。基本的には、口座振替や、銀行・コンビニエンスストアでの支払いなどから選べます。
- 国民年金の保険料も、納付書(銀行の窓口やコンビニなどで払う)、口座振替、クレジットカードで納められます。
電気・ガス・水道の申込みと止め方は、日本で引っ越すときの手続チェックリスト|転出届・転入届・在留カード・電気ガス水道・郵便の転送にあります。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第7章・第12章、金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」)
4. 買い物と消費税
- 商品を買ったときや、サービスを受けたときは、消費税(買い物やサービスにかかる税金)が10%かかります。
- お酒と外食を除く飲食料品を買ったときは、税率が8%(軽減税率)になります。
- たとえば、スーパーで買う食べ物や飲み物(お酒を除く)は8%、お酒や、レストランで食べる食事(外食)は10%です。
- 外国人でも、ホテルに泊まったり、食事をしたりすると、消費税を負担します。
5. スマホ(携帯電話)の契約
- 契約のときは、本人であることの確認を受けます。
- 本人確認書類として使えるものの例は、在留カード、運転免許証、マイナンバーカードです。パスポートが必要な会社もあります。
- 料金を払う手続のために、次のどれかが必要です。
- クレジットカード
- 日本国内の銀行口座のキャッシュカード
- 日本国内の銀行口座の預金通帳
- 未成年の人は、本人確認書類と、親権者(親など)の同意書の両方が必要です。
- 携帯電話の会社によっては、ホームページや店で外国語で対応しています。契約に必要な書類を前もって確かめたり、質問したりできます。
スマホの契約で気をつけること
- 「携帯電話を代わりに契約してあげる」と言って近づき、あなたの本人確認書類を勝手に使って契約し、犯罪に使う悪い仲介者(ブローカー)がいます。
- 契約を人に頼むときは、自分でも内容を確かめてください。
- 契約したスマホを、携帯電話会社の承諾なしに人にあげることは、法律違反として処罰されます。
- 帰国などで使わなくなるときは、携帯電話会社に連絡して、解約などの手続をしてください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章)
6. 海外へお金を送る(海外送金)
- 海外へのお金は、銀行か資金移動業者から送れます。
- 送るときに、送金の目的や内容がわかる資料が必要になることがあります。
- お金が届くまで、時間がかかることがあります。
- 海外送金ができるかどうか、送れる国・地域は、銀行や資金移動業者によって違います。くわしくは、使う銀行や資金移動業者に聞いてください。
- 金融庁の免許・許可・登録などを受けていない銀行や資金移動業者は違法なので、使わないでください。 銀行・資金移動業者の一覧は、金融庁のホームページで確かめられます。
- 違法な銀行かどうか分からないときは、会社などに相談してください。
マイナンバー(12けたの番号)は、海外にお金を送るときや受け取るときにも必要になる場面の1つとして挙げられています。マイナンバーについては、マイナンバーとマイナンバーカード|外国人住民が知っておくこと(使う場面・申請・有効期限の延長・なくしたとき)を見てください。
(出典:金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第2章・第12章)
7. してはいけないこと
| してはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 銀行口座(キャッシュカード・通帳・ログインIDやパスワードなど)を売る・人にあげる・人からもらう | 犯罪で、処罰される |
| 「お礼を払うから、このお金をあなたの口座から送ってほしい」という頼みを引き受ける | マネー・ローンダリング(犯罪で得たお金の出どころを分からなくすること)は違法 |
| 国の免許や登録のない業者に送金を頼む | 違法な業者なので使えない |
| 契約したスマホを、携帯電話会社の承諾なしに人にあげる | 法律違反として処罰される |
金融庁は、口座を人にあげるなど違法なことをすると、日本に在留できなくなったり、日本に来られなくなったりすることがあると注意しています。帰国するときに「あなたの口座を使いたい」と頼まれても、口座を人にあげず、金融機関で解約してください。
(出典:金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章)
8. 買い物や契約で困ったとき
- 買った物やサービスの契約で困ったときは、消費者ホットライン「188」に電話します。近くの消費生活センターなど、市区町村や都道府県の相談窓口を案内します。相談は無料です(通話料はかかります)。
- 訪問販売や電話での勧誘で結んだ契約などは、一定の期間であれば、無条件で申込みをやめたり、契約をやめたりできるクーリング・オフという制度があります。
- 通信販売(ネット通販など)には、クーリング・オフの制度はありません。返品できるかどうかは、お店が決めた条件(特約)によります。
電話のかけ方、相談できること、クーリング・オフの期間と手続は、買い物や契約で困ったときの相談先|消費者ホットライン188・消費生活センター・クーリング・オフでくわしく説明しています。
(出典:消費者庁「消費者ホットライン」、国民生活センター「クーリング・オフ」)
よくある疑問
口座がないとスマホを契約できない?
料金を払う手続のために、クレジットカード、日本の銀行口座のキャッシュカード、日本の銀行口座の預金通帳のどれかが必要です。先に銀行口座を作っておくと、スマホの契約が進めやすくなります。必要なものは会社によって違うことがあるので、前もって確かめてください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章)
国に帰るときにすることは?
- 銀行口座を解約する(金融機関の店舗でできます)
- スマホを解約するなど、携帯電話会社に連絡する
- 電気・ガスの使用をやめる手続を、日にちに余裕をもってする
役所での手続(転出届・住民税・年金)は、日本に来たら役所でする手続|転入届・マイナンバー・国民健康保険・国民年金・住民税の基本を見てください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章)
口座や送金のことを外国語で知りたいときは?
金融庁は、口座や送金の使い方をまとめたパンフレット「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」を、英語・中国語などを含む多くの言語で公開しています。金融庁のホームページから見られます。
(出典:金融庁「外国人の受入れ・共生に関する金融関連施策について」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第12章)
困ったときの相談先
- 会社や学校の人:金融庁は、口座や海外送金などで困ったことがあれば、会社や学校の人に相談するよう案内しています。
- 金融庁「金融サービス利用者相談室」:預金など金融サービスについての一般的な質問や相談を受け付けています。受付の方法は、金融庁のホームページで確かめてください。
- 消費者ホットライン「188」:買い物や契約のトラブルの相談窓口を案内します。
(出典:金融庁「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」、金融庁「金融サービス利用者相談室」、消費者庁「消費者ホットライン」)

