在留カードが手元にないと、「みなし再入国許可」で出国することはできません。一時帰国するなら、出国の前に住んでいる地域の地方出入国在留管理局(地方入管)の窓口で再入国許可を受けます。手数料は許可されるときに収入印紙で1回限り4,000円、数次7,000円です。
よくあるのは、オンライン申請で更新や変更の審査が終わり、新しい在留カードを郵送で受け取る途中の場面です。再入国許可の取り方と、出国前から帰国してカードを受け取るまでの流れを順番に説明します。
公式の情報は、2026年10月19日に出入国在留管理庁(入管庁)のページで確認したものです。
在留カードなしで出国できる?みなし再入国許可は使えない
結論から言うと、在留カードがない状態では、出国自体はできますが、みなし再入国許可を受けて出国することはできません。
みなし再入国許可は、有効なパスポートと在留カードを持って出国し、出国の日から1年以内(在留期限が先に来る人はその日まで)に戻る場合に、再入国許可を受けなくてよい仕組みです。入管庁は、みなし再入国許可で出国するには有効な在留カードを持つことが法律で決まっている、と案内しています。
再入国許可(みなし再入国許可を含む)を受けずに出国すると、在留資格と在留期間はなくなります。もう一度日本に来るには、査証(ビザ)や在留資格認定証明書(COE)を取り直して上陸の手続からやり直すことになります。
カードが手元からなくなる代表的な場面が、オンライン申請の郵送受領です。審査完了のメールが届いたあと、返信用のレターパックと今の在留カードの原本(特定技能などは指定書も)を、東京出入国在留管理局のおだいば分室へ送ります。そこから新しいカードが届くまで、手元にカードがありません。この間は、今のカードの写しとパスポートを持ち歩くよう案内されています。郵送受領の流れは在留カード郵送受領時にカードの発行日(許可日)を指定する方法で詳しく書いています。
入管庁の審査完了メールには、カードが手元にない状態で急に出国する必要が生じたときは、住居地を管轄する地方入管で再入国許可を受ける必要がある、と書かれています。カードをなくした場合の手続は在留カードとは?を見てください。
(出典:出入国在留管理庁「審査完了に関するお知らせ」、出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続 よくある質問」Q5-8・Q6-3・Q6-5、出入国在留管理庁「みなし再入国許可」、出入国在留管理庁「再入国許可」)
出国前後の流れ(全体)
カードが手元にないときの一時帰国は、次の4つの手順で進みます。図の番号は、下の見出しの番号と同じです。

出典:編集部作成(出入国在留管理庁「再入国許可申請」(https://www.moj.go.jp/isa/immigration/procedures/16-5.html)・「審査完了に関するお知らせ」(https://www.moj.go.jp/isa/11_00108.html)・「在留申請のオンライン手続 よくある質問」(https://www.moj.go.jp/isa/applications/online/online-QA.html))
手順1 出国前の準備:日程と持ち物をそろえる
まず、いつまでに日本へ戻る必要があるかを確かめます。更新・変更を申請中の人は、在留期限から2か月を経過する日までに再入国し、許可を受ける必要があります。在留カードの交付を受けないまま在留期限から2か月を過ぎると、日本に滞在できなくなります。帰国してからカードを受け取るまでの日数も含めて、日程を組みましょう。
窓口の受付は平日だけです。土日や祝日に出国する人は、その前の平日に行く日を決めておきます。
持ち物は次のとおりです。
- 再入国許可申請書(入管庁のページから印刷できます)
- パスポート
- 在留カード(提示)
- 手数料納付書と収入印紙(許可されるときに納めます)
郵送受領の途中で原本を送っている人は、カードを提示できません。この場合に何を持って行けばよいかは、入管庁のページに書かれていません。カードの写し、審査完了のメール(申請受付番号が分かるもの)、パスポートを用意したうえで、行く前に住居地の地方入管か外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)に確認してください。
再入国許可には「1回限り」と「数次(何回でも使える)」があります。一時帰国が1回だけなら1回限り、何度か出入りする予定があれば数次を選びます。有効期間は、今の在留期間の範囲内で最長5年です。
(出典:出入国在留管理庁「再入国許可申請」、出入国在留管理庁「審査完了に関するお知らせ」、出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続 よくある質問」Q4-18)
手順2 住居地の地方入管の窓口で再入国許可を申請する
申請は、出国する前に、住居地を管轄する地方入管の窓口で行います。要点は次の表のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請先 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署 |
| 申請の時期 | 出国する前 |
| 受付時間 | 平日 午前9時〜12時、午後1時〜4時(手続によって曜日・時間が決まっていることがあります) |
| 標準処理期間 | 当日 |
| 手数料 | 許可されるときに収入印紙で 1回限り4,000円、数次7,000円 |
「当日」は標準的な処理の期間です。時間に余裕をもって行きましょう。
本人が行けないときは、申請取次の承認を受けた会社・支援機関の職員や、取次資格を持つ行政書士・弁護士、法定代理人が代わりに申請できます。取次者については申請等取次者証明書の取り方を見てください。16歳未満の人や病気などで本人が行けないときは、親族や同居者なども申請できます。仕事が忙しいことや通勤・通学は、本人が行けない理由になりません。
入管の内部の基準(入国・在留審査要領)では、急に出国する事情があり、管轄の官署で申請する時間がないときは、管轄外の官署でも受け付けることができるとされています。当てはまりそうなときは、まず電話で相談してください。
(出典:出入国在留管理庁「再入国許可申請」、入国・在留審査要領 第10編(情報公開請求による開示資料))
再入国許可申請書の書き方のポイント
申請書は1枚目の8〜13の欄が、出国の予定に関わるところです。画像のA〜Dを見てください。

出典:出入国在留管理庁「再入国許可申請書」
- A 在留カード番号(8):カードが手元になくても書きます。カードの写しで番号を確かめましょう。
- B 渡航目的・予定渡航先国(9・10):一時帰国なら「親族訪問」など、当てはまるものに印を付けます。
- C 出国予定年月日・再入国予定年月日(11・12):再入国の予定日は、手順1で確かめた期限の内側にします。
- D 1回限りか数次か(13):どちらか一方に印を付けます。
14・15(犯罪を理由とする処分や刑事裁判の有無)も、事実のとおりに書きます。
(出典:出入国在留管理庁「再入国許可申請書」)
手順3 空港で出国する
手順2で再入国許可を受けたパスポートで出国します。
審査要領では、有効な在留カードを持たずに再入国許可で出国する人に、日本の外で在留資格を証明しにくい場合があると説明し、カードの交付を受けるよう指導するとされています。カードの写しと審査完了のメールも持っておきましょう。
(出典:入国・在留審査要領 第6編(情報公開請求による開示資料)、出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続 よくある質問」Q5-8)
手順4 出国中と再入国、在留カードの受け取り
出国している間は、原則として新しい在留カードを受け取れません。また、再入国許可で出国している間は、オンラインで申請することもできません。
オンラインで申請している途中でも、出国はできます。ただし、在留期限から2か月を経過する日までに再入国し、許可等を受ける必要があります。審査要領では、更新・変更の申請中の人が新しく再入国許可を受ける場合、有効期間は在留期間の満了日から2か月を経過する日までとされています。その期間内に戻らないと、今の在留資格がなくなることがあると説明されています。在留期限が過ぎたあとの期間(特例期間)については在留期間の更新はいつから?で説明しています。
帰国したら、新しい在留カードを受け取ります。郵送で受け取る場合、許可の効力はカードが届いた時から生じます。出国中にカードが送られてきたときの扱いは、入管庁のページに書かれていません。出国の前に、おだいば分室か地方入管に相談してください。
(出典:出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続 よくある質問」Q4-17・Q4-18・Q6-3・Q6-8、出入国在留管理庁「審査完了に関するお知らせ」、入国・在留審査要領 第10編(情報公開請求による開示資料))
一時帰国の予定があるなら、申請のときに備える
申請の時点で一時帰国の予定があるなら、次の方法でカードがない期間を避けられます。
- 受け取りを窓口にする:在留カードの受け取りは、郵送か地方入管の窓口かを選べます。申請後でも、処理状況が「申請完了」「審査中」の間なら受け取り方法を変えられます。「返却中」「発行待ち」「完了」になると変えられません。
- 再入国許可も一緒に申請する:オンラインでは、更新・変更などの申請と同時の場合に限り、再入国許可も申請できます。この場合、カードの郵送受領は選べません。2026年10月1日以降に受け付けたオンライン申請では、支払額は決済手数料220円を含めて1回限り3,720円、数次6,720円です。窓口の4,000円・7,000円とは違います。
(出典:出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続 よくある質問」Q5-1・Q5-2・Q5-3、出入国在留管理庁「再入国許可申請」、出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額」)
よくある質問
Q. 在留カードのコピーがあれば、みなし再入国許可で出国できますか? A. できません。郵送受領の途中で手元にカードがない場合は、みなし再入国許可で出国できないと案内されています。
Q. 土曜日に出国します。金曜日に入管へ行けば間に合いますか? A. 標準処理期間は「当日」ですが、受付は平日の決まった時間だけです。余裕をもって早めに行き、受付の時間は住居地の地方入管に確認してください。
Q. 本人が行けないとき、会社の人が代わりに申請できますか? A. 申請取次の承認を受けた会社の職員なら申請できます。家族が申請できるのは、16歳未満や病気などの場合です。
(出典:出入国在留管理庁「審査完了に関するお知らせ」、出入国在留管理庁「再入国許可申請」)
まとめ
- 在留カードが手元にないと、みなし再入国許可では出国できません。
- 一時帰国するなら、出国前に住居地の地方入管の窓口で再入国許可を受けます。受付は平日、標準処理期間は当日、手数料は1回限り4,000円・数次7,000円です。
- 出国中は原則として新しいカードを受け取れません。戻る期限を確かめ、帰国後にカードを受け取りましょう。
- 予定が分かっているなら、申請のときに窓口での受け取りを選ぶか、再入国許可も一緒に申請しておくと安心です。
在留期限が近い、カードをなくしたなど、事情によって対応が変わることがあります。迷うときは、地方入管や申請取次を行う行政書士などの専門家に相談してください。
記事作成で参照した一次情報
- 出入国在留管理庁「再入国許可申請」
- 出入国在留管理庁「みなし再入国許可」
- 出入国在留管理庁「再入国許可」
- 出入国在留管理庁「審査完了に関するお知らせ」
- 出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続 よくある質問」
- 出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額」
- 出入国在留管理庁「再入国許可申請書」
- 入国・在留審査要領 第6編・第10編(情報公開請求による開示資料)

