この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。
外国籍の子どもも、希望すれば日本の公立の小学校・中学校に入れます。授業料と教科書は無料です。住んでいる市区町村の役所(教育委員会)に「子どもを学校に入れたい」と伝えるところから始めます。手続の流れ・持ち物・費用を説明します。
まず結論:入学までの流れ
- 住んでいる市区町村の役所で転入届(住所を届け出る手続)をする
- 役所の窓口と教育委員会(市区町村の学校を担当する部署)に、子どもを日本の学校に入れたいと伝える
- 教育委員会でもらう「外国人児童生徒入学申請書」に書いて出す
- 教育委員会から「外国人児童生徒入学許可書」を受け取る(その日にもらえるか、郵便で届く)。入る学校の名前と場所を確かめる
- 入学許可書を持って、子どもと一緒に、決められた学校へ行く。先生とこれからの学校生活について話し合う
書類の名前や手続のしかたは、市区町村によって違うことがあります。
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」(英語版・日本語併記)、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育)
子育てと教育の記事は 日本での子育て・教育の基本 にまとめていきます。
日本の小学校・中学校のしくみ
日本の学校は、小学校6年・中学校3年・高等学校3年・大学4年が一般的な形です。小学校と中学校の9年間が義務教育です。
| 学校 | 年数 | 入る年齢 |
|---|---|---|
| 小学校 | 6年 | 6歳になったあとの最初の4月から |
| 中学校 | 3年 | 小学校を卒業したあと |
| 高等学校 | 3年が一般的 | 中学校を卒業したあと(原則として入学試験がある) |
- 学校の1年は4月に始まり、3月に終わります
- 4月2日から次の年の4月1日までに生まれた子どもが、同じ学年になります
- 授業は、ふつう日本語で行われます
- 小学校・中学校・高等学校では、飛び級(学年をとばして上がること)はありません
小学校・中学校のほかに、9年間を一つの学校で学ぶ義務教育学校や、障害のある子どもが通う特別支援学校もあります。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育、文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
外国籍の子どもも入れる?費用は?
希望すれば、日本人と同じように受け入れられる
日本国籍の子どもの保護者には、子どもを小学校・中学校に通わせる義務があります。外国籍の子どもも、公立の小学校・中学校に入ることを希望すれば、日本人の子どもと同じように無償で受け入れられ、同じ教育を受けられます。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育、文部科学省「外国人のための就学ガイド」(英語版・日本語併記))
かかるお金・かからないお金
| 項目 | 公立の小学校・中学校 |
|---|---|
| 授業料 | かからない |
| 教科書 | かからない(新しい学年になるたびに、国から一人一人に配られる) |
| 給食費(学校の昼ごはんのお金) | 保護者が払うのが基本。市区町村によっては、独自に負担を軽くしていることがある(小学校は下を見てください) |
| 学用品・補助の教材など | 保護者が払う |
小学校の給食費:2026年4月から、公立小学校の給食の食材費を国が市区町村などに支援する取組(学校給食費の抜本的な負担軽減)が始まりました。保護者の手続は原則いりません。ただし、食材費が国の基準額を超える市区町村では、保護者が給食費の一部を払うことがあります。小学校・中学校とも、給食費をいくら払うかは、学校や市区町村からの案内で確かめてください。
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」、文部科学省「学校給食費の抜本的な負担軽減」)
お金が足りないとき:就学援助
お金の事情で学校に通うのが難しいと市区町村の教育委員会が認めた場合、学用品を買うお金や給食費などの援助を受けられます(就学援助)。受けられる条件や援助の内容は、市区町村によって違います。住んでいる市区町村の教育委員会に聞いてください。
(出典:文部科学省「就学援助制度について(就学援助ポータルサイト)」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育)
入学の手続と持ち物
1. 役所で転入届をして、学校に入れたいと伝える
日本に来て住む場所が決まったら、まず市区町村の役所で転入届をします。そのとき、窓口と教育委員会に「子どもを学校に入れたいので、手続をお願いします」と伝えます。転入届については 転入届と住民票|日本に来て住所が決まったら14日以内に市区町村へ(持ち物・流れ・引っ越しのとき) を読んでください。
4月に小学校1年生(または中学校1年生)になる年齢の子どもには、教育委員会から「就学案内」(入学のお知らせ)が届くことがあります。入学を希望するときは、書かれた日までに申請書を出してください。
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
2. 学校へ持って行くもの
- 教育委員会からもらった「外国人児童生徒入学許可書」
- 母国の学校の書類(在籍証明書・成績証明書など)
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
3. 学校で話し合うこと
学校では、子どもの学校生活がうまくいくように、保護者と次のようなことを話し合います。答えを準備しておくと安心です。
- 子どもの名前(呼び名)・生年月日・日本に来た日・国籍・住所
- 日本にいる予定の期間
- 母国で何年学校に通ったか、何年生だったか
- 日本語を勉強したことがあるか
- 病気やアレルギー
- 好きな教科・得意なこと・将来の希望
- 家族と連絡先(急なとき・勤め先・通訳をしてくれる人など)
- 学校への行き方・帰り方
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
何年生になる?
日本の学校では、学年は原則として年齢で決まります。そのため、母国の学校の学年と同じにならないことがあります。
ただし、日本語の力がまだ十分でないなどの理由で、年齢どおりの学年で学ぶのがよくないと判断された場合は、しばらく下の学年に入ることもあります。
ほかにも、市区町村によっては、日本語の指導を十分に受けるために、決められた学校を別の学校に変えられる場合があります。障害がある場合は、特別支援学校や、小学校・中学校の特別支援学級に入れる場合もあります。どれも、市区町村の教育委員会に相談してください。
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
学校生活で知っておきたいこと
- 給食:多くの小学校・中学校で、昼ごはんの給食があります。子どもたちが配ったり片づけたりします。健康や宗教の理由で食べられないものがあるときは、担任の先生に相談してください
- 掃除:子どもたちが、自分たちの教室や校庭などを分担して掃除します
- 上履き:多くの学校では、校舎の中で上履き(室内用のくつ)にはきかえます
- 服装:小学校の多くは服装の決まりがありません。中学校は、学校ごとに服装の決まり(制服など)があることが多いです
- 学期と休み:1年を2つか3つの学期に分ける学校が多く、夏休み・冬休み・春休みがあります。行事の名前や時期は、地域や学校によって違います
- PTA:保護者と先生の会です。登下校の安全の見守りなどの活動をしています
- 先生と話す機会:保護者会や個人面談(担任の先生と1対1で話す会)があります。学校によっては、保護者が申し出ると、通訳をつけてくれることもあります
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
引っ越し・帰国するとき
日本の中で引っ越して学校が変わるとき
- 今の学校に、引っ越すことを伝える
- 今の学校から「在学証明書」と「教科用図書給与証明書」(教科書をもらったことの証明)を受け取る
- 今の市区町村の役所で転出届をする
- 新しい市区町村の役所で転入届をする(引っ越してから14日以内)
- 新しい市区町村の教育委員会から「転入学許可書」(または入学許可書)を受け取る
- 新しい学校に、在学証明書と教科用図書給与証明書を出す
学校を変えるときは、前もって今の学校か教育委員会に相談してください。引っ越しの手続全体は 日本で引っ越すときの手続チェックリスト|転出届・転入届・在留カード・電気ガス水道・郵便の転送 にまとめています。
母国に帰るとき
帰国などで日本を出るときも、前もって学校か市区町村の教育委員会に相談してください。
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」)
困ったとき・よくある疑問
中学校を卒業していない15歳以上の人は?
母国や日本で義務教育を終えていない人や、いろいろな事情で十分に学べなかった人が通える「夜間中学」があります。公立の中学校なので授業料はかかりません。入りたいときは、まず住んでいる市区町村の教育委員会に相談してください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育、文部科学省「夜間中学で学びたい方へ」)
日本の学校のほかに選べる学校は?
主に外国人の子どもの教育のための「外国人学校」もあります。学校ごとに、言葉や教える内容、卒業後の進学などが違います。子どもに合った学校を選んでください。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育)
中学校を卒業したあとは?
中学校を卒業した人の多くは、高等学校に進みます。高等学校に入るには、原則として入学試験があります。高等学校の授業料には「高等学校等就学支援金」という支援があり、受けるには申し込みが必要です(学校から案内があります)。
(出典:出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育、文部科学省「外国人のための就学ガイド」)
学校のことを外国語で相談したいときは?
- 入学のこと、いじめ、学校に行けないこと(不登校)などは、市区町村の教育委員会(公立の高等学校・特別支援学校は、主に都道府県の教育委員会)が相談の窓口です
- 都道府県や市区町村の役所には、教育の相談もできる外国人向けの相談窓口があるところもあります。言語は窓口によって違います。「(市区町村の名前) 外国人 相談窓口」で検索するか、役所で聞いてください
- 文部科学省のサイト「かすたねっと」では、外国につながる子どもの学習に役立つ多言語の資料を探せます
(出典:文部科学省「外国人児童生徒のための就学ガイドブック」、出入国在留管理庁「生活・就労ガイドブック」第5章 教育、文部科学省「かすたねっと」)

