この記事は、NIPPON VISA & LIFE編集部が、国や自治体などの公的機関の情報をもとに作成しています。ルールや料金は、お住まいの市区町村によって違うことがあります。
蛍光灯(細長い管や丸い形の照明)と水銀体温計には、水銀が入っています。燃やすごみには入れず、市区町村が決めた方法で、割れないように分けて出します。出し方は市区町村によって大きく違うので、お住まいの市区町村の案内を確かめてください。
ごみの分け方の全体は日本のごみの分け方と出し方|燃やすごみ・資源ごみ・粗大ごみの基本ルールにまとめています。電池やスプレー缶は日本でスプレー缶・電池・ライターを捨てるには|リチウムイオン電池・カセットボンベなど危ないごみの出し方を見てください。
まず結論:何をどう出すか
| 捨てるもの | 水銀 | 出し方の基本 |
|---|---|---|
| 蛍光灯(直管・丸形・電球形など) | 入っている | 燃やすごみに入れない。紙のケースや新聞紙で包み、市区町村が決めた方法で出す |
| 水銀体温計・水銀血圧計・水銀温度計 | 入っている | 燃やすごみに入れない。ほかのごみと分けて、市区町村の回収(窓口や回収ボックスなど)に出す |
| LED電球・白熱電球(ふつうの電球) | 入っていない | 市区町村の分け方のとおり(「燃えないごみ」の仲間にする所、「普通ごみ」にする所などがある) |
| 電子体温計・アルコール式の温度計 | 入っていない | 市区町村の分け方のとおり(電子体温計は小型家電の回収に出す所もある) |
どの方法で集めるかは、市区町村によって違います。環境省の資料では、次のような集め方が紹介されています。
- ステーション回収:資源ごみの日などに、いつものごみ置き場に分けて出す
- 拠点回収:市区町村の施設(役所など)に置かれた回収場所に、自分で持っていく
- お店などでの回収:市区町村が家電量販店(大きな電器店)や薬局などに回収の箱を置く
- 決まった日の回収:市区町村が知らせた日と場所に持っていく
いくつかの方法を組み合わせている市区町村もあります。
(出典:環境省「水銀使用廃製品の適切な分別回収について」(リーフレット))
水銀が入っているかを見分ける方法
蛍光灯に水銀が入っているかは品番の最初の文字で分かる
ランプの本体や箱には「品番」(製品の記号)が書いてあります。蛍光灯の品番は、「F」か「EF」で始まるものが多いです。海外の製品では、書き方が違う場合があります。
環境省の資料では、品番の最初の文字と水銀の関係が、次のように紹介されています。
| 品番の最初の文字 | ランプの種類 | 水銀 |
|---|---|---|
| F | 直管(まっすぐな管)・環形(丸い形)・コンパクト形の蛍光灯 | 入っている |
| EF | 電球形の蛍光灯 | 入っている |
| LD | LEDランプ | 入っていない |
| L・LW・G など | 白熱電球 | 入っていない |
| J | ハロゲンランプ | 入っていない |
蛍光灯かどうか分からないときは、ランプや照明の器具の写真を撮って、販売店やメーカーに聞く方法が案内されています。
(出典:環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」、環境省「家庭から排出される水銀使用廃製品の分別回収ガイドライン」)
体温計・温度計に水銀が入っているかは種類で分かる
体温計・温度計・血圧計には、水銀式のものと、そうでないものがあります。例えば横浜市は、液体が赤色のアルコール式の温度計と電子式のものは、水銀式の回収の対象外としています。分からないときは、市区町村のごみの担当に聞いてください。
(出典:横浜市「水銀式の体温計・血圧計・温度計の拠点回収」)
なぜ蛍光灯や水銀体温計を燃やすごみに入れてはいけないの?
蛍光灯や水銀体温計は割れやすく、割れると中の水銀が飛び散ったり、流れ出たりすることがあります。燃やすごみとして燃やすと、水銀が空気の中に出てしまいます。そのため環境省は、市区町村に、ほかのごみと混ぜずに分けて集めることや、燃やすごみとして出させないことを求めています。
水銀体温計1本には、約1.2gの水銀が使われています。これは蛍光灯の約200本分に当たります(2013年時点)。小さくても、ほかのごみに紛れないように分けて出すことが大切です。
(出典:環境省「水銀使用廃製品の適切な分別回収について」(リーフレット)、環境省「家庭から排出される水銀使用廃製品の分別回収ガイドライン」)
市区町村の出し方の例
同じ蛍光灯でも、市区町村によって出し方が違います。3つの例を紹介します。
例:新宿区の場合(ごみ置き場に出す)
- 蛍光灯・電球は「金属・陶器・ガラスごみ」(月2回の収集)に出します。紙のケースに入れて出します。
- 水銀温度計・水銀血圧計も「金属・陶器・ガラスごみ」です。中身の見える別の袋に入れて出します。
- 収集日の朝8時までに、ごみ置き場に出します。
(出典:新宿区「金属・陶器・ガラスごみの出し方」)
例:大阪市の場合(回収ボックス・窓口・申込みの回収)
- 蛍光灯の管は、回収ボックスか環境事業センター(市のごみの事務所)の窓口に持っていきます。電話で申し込むと、家まで取りに来てもらう方法もあります。
- 割れないように、紙の箱や紙の筒に入れるか、新聞紙などで包みます。子どもだけで持っていかないように案内されています。
- 長い蛍光灯(棒の形で1メートルを超えるものなど)は、申込みで家まで取りに来てもらいます。
- 電球・グロー球(蛍光灯をつけるための小さな部品)・LEDは水銀が入っていないため、「普通ごみ」に出します。
- 水銀体温計は、回収ボックスか環境事業センターの窓口に持っていきます。水銀血圧計・水銀温度計は、環境事業センターの窓口に持っていきます。
- 電子体温計(デジタル体温計)は、小型家電の回収ボックスに出します。
(出典:大阪市「水銀を使用した蛍光灯管・水銀体温計・水銀血圧計・水銀温度計の回収について」)
例:横浜市の場合(区役所などに持っていく)
- 水銀式の体温計・血圧計・温度計は、各区の区役所と、市の収集事務所で集めています。
- 買ったときのケースなどに入れたまま、またはビニール袋に入れて持っていきます。
- 水銀体温計は専用の回収ボックスに入れ、水銀血圧計・水銀温度計は受付の窓口に渡します。
- 割れているものは、この回収の対象外です。一度出したものは返してもらえません。
(出典:横浜市「水銀式の体温計・血圧計・温度計の拠点回収」)
お住まいの市区町村の蛍光灯・体温計の出し方の調べ方
- 市区町村のホームページで「(市区町村の名前) 蛍光灯 捨て方」「(市区町村の名前) 水銀体温計」と検索する
- 市区町村が配っている「ごみの分け方」のパンフレット、ごみの収集カレンダー、ごみ分別のアプリを見る
- 分からないときは、市区町村のごみの担当(清掃事務所など)に電話で聞く
蛍光灯・体温計を割れないように出すコツ
- 蛍光灯は、買ったときの紙のケースや紙の箱に入れるか、新聞紙で包んで出します。
- 体温計・温度計は、買ったときのケースに入れたまま出します。
- ほかのごみ(燃やすごみ・資源ごみなど)と混ぜないようにします。
- 割れてしまったものは、ポリ袋や、ふたを閉められる容器に入れます。出し方は市区町村に確かめます。
(出典:環境省「家庭から排出される水銀使用廃製品の分別回収ガイドライン」)
割れてしまったときの片づけ方
環境省のガイドラインでは、アメリカの環境保護庁(EPA)の方法などを参考に、次の手順が紹介されています。
蛍光灯が割れたとき
片づける前に
- 人やペットを部屋から出す
- エアコンなどを止める
- ほかの部屋や廊下へのドアを閉める
- 窓や外へのドアを開けて、5〜10分間、空気を入れ替える
- 片づけに使うもの(厚紙、粘着テープ、ぬれたペーパータオル、ポリ袋など)を用意する
片づけるとき(かたい床の場合)
- 厚紙でガラスのかけらや粉をすくい、ふたを閉められるガラスびんかポリ袋に入れる
- 残った細かいかけらや粉を粘着テープで集めて、同じように入れる
- その場所をぬれたペーパータオルなどでふいて、同じように入れる
カーペットの場合も、厚紙と粘着テープで集めます。掃除機は、水銀の蒸気を広げるおそれがあるため、使わないほうがよいとされています。どうしても使うときは、見えるものをすべて取ってから使い、空気の入れ替えを十分にします。
片づけたあと
- 集めたものは、袋を閉じたまま、すぐに部屋の外(建物の外)に出しておく。ごみ置き場には、市区町村が決めた日と方法で出す(燃やすごみには入れない)
- 手を洗う
- 出し方を市区町村に確かめる
- できれば、数時間は空気の入れ替えを続ける
例えば大阪市では、割れた蛍光灯の管は申込みで家まで取りに来てもらう方法で集めています。厚紙などに包んで「キケン」と書いて出します。
水銀体温計が割れたとき
してはいけないこと
- 掃除機を使う(水銀が広がる)
- ほうきで掃く(水銀が小さな粒になって広がる)
- 水銀を排水口(流し・トイレなど)に流す
- 水銀がついたスリッパなどで歩き回る
- アクセサリーや時計など、金属を身につけたまま片づける
片づけ方
- 人やペットを部屋から出す。すべての窓を開け、ほかの部屋へのドアを閉める
- ゴムの手袋をはめる
- ガラスのかけらは、注意して拾ってペーパータオルの上に置き、ペーパータオルごと丈夫なポリ袋に入れて閉じる
- 床の上の水銀の粒は、厚紙などでゆっくり寄せ集める。懐中電灯を床と同じ高さで照らすと、光る粒を見つけやすい。遠くまで散らばるので、見落とさないようにする
- スポイトで水銀を集め、ぬれたペーパータオルの上に置き、ペーパータオルごとポリ袋に入れる
- 残った小さな粒は、ガムテープなどでくっつけて取り、ポリ袋に入れる
- カーペットやカーテンなどに水銀が広がったときは、それごと閉じられるポリ袋に入れる
片づけたあと
- 手を洗い、ガラスと水銀の出し方を市区町村に確かめる
- 少なくとも24時間は、部屋の空気の入れ替えを続ける
(出典:環境省「家庭から排出される水銀使用廃製品の分別回収ガイドライン」、大阪市「水銀を使用した蛍光灯管・水銀体温計・水銀血圧計・水銀温度計の回収について」)
一般照明用の蛍光灯は2027年末までに製造・輸出入が終わる(使うことは禁止されない)
水銀に関する国際的な条約(水俣条約)の決定を受けて、日本では一般の照明用の蛍光灯の製造と輸出入が、種類ごとに禁止されます。
| 蛍光灯の種類 | 製造・輸出入が禁止される日 |
|---|---|
| 電球形 | 2026年1月1日(30Wを超えるものは2027年1月1日) |
| コンパクト形 | 2027年1月1日 |
| 直管(まっすぐな管) | 2028年1月1日(ハロりん酸塩の蛍光体を使ったものは2027年1月1日) |
| 環形(丸い形) | 2028年1月1日(ハロりん酸塩の蛍光体を使ったものは2027年1月1日) |
ただし、蛍光灯を使うこと・売ること・買うことは禁止されません。今ある蛍光灯は使い続けられます。環境省は、LED照明へ計画的に替えることを呼びかけています。照明の器具ごと替えるときは工事が必要な場合があるので、家電量販店や電器店に相談してください。
使い終わった蛍光灯は、これまでどおり市区町村のルールで出します。
環境省を名乗る電話に注意
環境省は、環境省を名乗る不審な電話に注意するよう呼びかけています。環境省との関係が確認できない電話には、個人情報を伝えたり、契約やお金の支払いをしたりしないでください。勧誘や契約のトラブルは、消費者ホットライン「188」に相談できます。
困ったとき・よくある質問
LED電球や、ふつうの電球はどう出す?
水銀は入っていませんが、出し方は市区町村によって違います。例えば新宿区は「金属・陶器・ガラスごみ」、大阪市は「普通ごみ」です。お住まいの市区町村の分け方を確かめてください。
会社やお店で使っていた蛍光灯は、家のごみに出せる?
会社や商店など事業所から出たごみは、家庭のごみとは別に、事業所のごみとして処理するように決められています(廃棄物処理法)。例えば大阪市は、事業所から出た蛍光灯などは家庭の回収の対象外としています。勤め先の担当の人に聞いてください。
電子体温計は、水銀体温計と一緒に出していい?
電子体温計には水銀が入っていません。例えば横浜市は、電子式のものを水銀式の回収の対象外としています。大阪市は、電子体温計を小型家電の回収ボックスで集めています。小型家電の出し方は日本でパソコン・スマホ・小型家電を捨てるには|メーカー回収・携帯ショップ・市区町村の回収ボックスとデータの消し方を見てください。
照明の器具が古くなった・壊れたときは?
賃貸の部屋の設備が壊れたときの連絡先は、賃貸の部屋の設備が壊れたとき|エアコン・給湯器・水漏れの連絡先と、修理の費用はだれが払うかにまとめています。
(出典:大阪市「水銀を使用した蛍光灯管・水銀体温計・水銀血圧計・水銀温度計の回収について」、環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」)
問い合わせ先
- 蛍光灯・体温計の出し方:お住まいの市区町村のごみの担当(清掃事務所など)
- 勧誘や契約のトラブル:消費者ホットライン 188

